7月5日(金) NTTドコモ 12-36 ヤマハ発動機

トップリーグカップ2019 プール戦NTTドコモ VS ヤマハ発動機

2019年7月5日(金) 19:30キックオフ
グラウンド:万博記念競技場
レフリー:
アシスタントレフリー:
NTTドコモ ヤマハ発動機
12 FULL TIME 36
12 前半 24
0 後半 12
詳細
(TL公式)

マッチレポート

6月22日に開幕したトップリーグカップ。例年のリーグ戦なら8月下旬にスタートするが、今年はワールドカップ開催(9月20日~11月2日)の関係で大幅な日程変更になった。そして、大阪でのトップリーグの試合は、この日の試合が「開幕」となった。これまで1勝1敗のヤマハと2勝で負けのないドコモの顔合わせ。ともに勝ってチームの流れを良い方向に持って行きたい対戦となり、梅雨のさなかではあるものの熱心なファン2400人以上が万博記念競技場に足を運んだ。

「大阪開幕」の試合は開始早々、ヤマハのロック5番、舟橋諒将のトライで始まった。ヤマハはこのトライを皮切りに、17分にFB15番ゲリー・ラブスカフニ、20分に右WTB田中渉太、31分に左WTB11番マロ・ツイタマと4トライをあげ24-0。大差のゲームとなるかと思われた。

しかし、このまま引き下がるわけにはいかないドコモは36分にフッカー2番吉田伸介、41分に左フランカー6番大椙慎也がトライして前半を24-12で終え、後半に期待をつないだ。

ドコモにとってこの日の試合のポイントが訪れる。10分、試合の流れを決める痛恨の故意のノックオンが起こってしまう。前半5分に右CTB13番パエアミフィポセチに代わって入った23番蔵田知浩のノックオンがTMOにより「故意」と判定され認定トライとなったのだ。この後、ヤマハは23分に右WTB田中渉太がこの日自身2本目のトライ(G不成功)で36-12と突き放し、ノーサイドとなった。

ドコモは前述の蔵田のほか23分にNo8.8番のルーク・ハミルトンがハイタックルが危険なプレーと判定されシンビン。この2つのシンビンが痛かった。
MOMはヤマハ、チームのゲームメイクに大きな貢献をしたSO10番清原祥が選ばれた。

会見レポート

NTTドコモ
マイケル・ブリューワー ヘッドコーチ(HC)
ポジティブなマナーでゲームに向かった。
日本ではブレイクダウン周りのレフリングにとてもフラストレーションが溜まる。このままのレフリングでは日本はラグビーのレベルを上げることが難しいと思う。それだけで前半やられたわけではなく、フィジカルで負けていた。後半フィジカリティを合わせることができたが取りきれなかった。ひとつうれしかったことはハーフタイムに喝を入れ、選手達が男になって攻められたこと。しかし、まだまだトップリーグの中盤クラスのレベルには程遠い状態だ。

金勇輝 ゲームキャプテン(GC)
「ゲット・イン・ファースト(先手を打つ)」をテーマとしてあげた。ヤマハは強力FWを擁し、CTBでの縦突破もわかっていたので、そこで自由にさせる前に相手のチャンスを摘もうと考えたが、少し受けてしまって連続トライを許してしまった。また、2枚のイエローと3人のケガでチームが混乱したのでしっかり修正したい。

Q.トップリーグに対しての手ごたえはどうか?
金GC
全然やれると思う。そのマインドセットで負けないようにしたい。私たちはこれで完成ではなくまだまだ成長すると信じている。一人一人がトップリーグで優勝を狙えると自信を持つことが大事だ。結果に左右されず、ひとつひとつのコンタクトでレベルを上げたい。

Q.リーグ戦の前にこのカップ戦があることはどうか?
金GC
今年新しく入った選手達がこのようなプレッシャーがかかる環境でプレーできていることはチームにとってもプラスだと感じる。


ヤマハ発動機
堀川隆延 監督
3つのキーについてゲーム前に選手に話をした。
1、先週のゲームから改善しよう。成長しよう。
2、インテンシティ:ブレイクダウンにおける圧力をしっかりかけよう。
3、自分達のシナリオをしっかり持って戦おう。
成長については今年入った選手がスクラムを圧倒するなどすばらしい成長を見せてくれて、競争力を活性化してくれた。インテンシティはブレイクダウンで終始圧倒できるなど評価はできるが、ミスが多い点は次に向けて修正したい。

大戸裕矢 キャプテン
先週の東芝戦から成長しようと監督に言われ、成長しなければならないポイントが見えたし、15分の1、23分の1の役割をしっかりやろうと言われて1週間取り組んできた。新人4人が良いエナジーを与えてくれた。BKも新加入選手が良いインパクトを与えてくれた。

Q.自分達のシナリオとは?
堀川監督
和製FWで良い球出しをし、活きたボールをBKのインパクトプレイヤーがしっかりゲインを切って前進すること。先週は9番・10番が少しパニクったのに対し、冷静に料理しようということ。

Q.この時期のこの大会はどうか?
堀川監督
若い選手にチャンスを与えられ、チームの競争力を活性化させることができるのが大きい。

大戸キャプテン
チャレンジの場だと感じる。負けても経験が財産になれば良いと思う。

フォトギャラリー

■撮影者:山口勝一