11月25日(土) 大阪府警察 vs 中部電力

試合映像（FULL）

メンバー表（48時間前）

マッチレポート

トップウエストリーグ2023最終節、昨年の1位、2位の戦いが天理親里ラグビー場で行われた。昨年1位3連覇のかかる大阪府警察（以下、府警）は、島津製作所に苦杯、5勝1敗で勝点24。昨年2位中部電力（以下、中電）は、6勝0敗で勝点26。中電は勝てば優勝が決まる。府警は、島津製作所が6勝1敗勝点24で並んでおり、同時刻にJR鷹取で行われるJRウエストv島津製作所の戦況を見ながらの戦いになるが、勝点5を取っておきたいところ。

14時、中電FB15番笠原浩史のキックで試合が始まる。序盤、両チームとも動きが堅くミスとペナルティーで一進一退が続くが、7分過ぎから府警がスクラムを起点に中電陣内深くに入って行く。10分、左中間G前5mの3回目のスクラム、SH9番廣田瞬からCTB13番星野大紀へ、星野が縦に突っ込んでいってそのままトライ。FB15番志和池豊馬のGも決まり府警が7−０と先制する。
次は中電。リスタートのキックから中電がボールをキープして府警陣内でアタックを続ける。15分には左22mL付近のラインアウト（以下、LO）から右に展開して大外のWTB14番髙木智司でGLに迫るがトライならず。
ここからは、お互いにキックでエリアを取りに行こうとするが、両チームともなかなか相手陣22mL内に入れない。得点が動いたのは30分、左22mL少し入ったLOからのラックを、FWで右へ右へとフェーズを重ね8フェーズ、No.8 8番中庭由尋がラックサイドを突いて左ポスト下にねじ込む。（G不成功、12−0）
次も府警、再びエリアの取り合いが続く中、37分、自陣右10mL付近のLOから9番廣田がハイパント、中電がキャッチするが、WTB14番前田翼がナイスタックル、こぼれたボールを拾った前田はそのまま約40mを走り切り回り込んで右中間にトライ、17−０とする。（G不成功）
しかし中電もロスタイムに入った41分に得点する。15番笠原が左中間30mのPKを決めて17−3として前半終了。

府警SO10番川島俊亮のキックで後半開始。いきなり得点が動く。2分、キックオフからボールをキープした府警は、左GLまで30mのLOから右にFWに回す。PR3番キャプテン黒木龍平でポイントを作り、中央22mL付近のラックから今度は左へ、10番川島から8番中庭、中庭が中電ディフェンスをブレークしてWTB22番勝又祐介へ、勝又が左隅にチーム4本目のトライを挙げる。（G不成功、22−3）
この得点で勢いのついた府警はアタックを続けるが、中電ディフェンスが粘り強く踏ん張る。しかし、12分、府警は自陣のスクラムからのアタックから左右にボールを回し左中間中電陣内入ったラックから右へ、最後はWTB11番松田信夫が50m走り切って右中間にトライ、27−3と突き放す。（G不成功）
ここからも府警が主導権を握った展開が続くが、中電も得点を与えない。20分を過ぎて府警のシンビンもあり、ようやく中電が盛り返す。ついに25分、No8 20番石田翔吾が力強く突破して右中間22mL入ってラック、SH9番西川敢太が左に、SO21番鬼木秀一、CTB13番髙比良隼輝、WTB14番髙木智司、WTB11番鶴田桂樹と繋ぎ鶴田が左隅にチーム初トライ、27−8とする。（G不成功）
しかし府警は、32分、中電のペナルティーで右中間GL5mのスクラムを選択。そこから左にラックサイドを突いていきHO16番谷井連太郎が左ポスト下にトライ、10番川島のGも決まり、34−8と貴重な追加点を挙げる。
諦めない中電は終盤に意地を見せる。37分、左GL5mのLOからのモールを押し込みHO16番紀伊遼平が左中間にトライし34−13。（G不成功）ロスタイム43分にも16番紀伊が2つ目のトライ（G不成功）して34−18としたところで、主審飯田真治のノーサイドのホイッスルが吹かれた。

府警はディフェンスが素晴らしかった。また勝点5を取るという気迫が感じられる試合だった。中電も反撃が遅かったのは残念だが、素晴らしい気迫は伝わった。両チームとも今日のような素晴らしい試合を続けていただき、これからもトップウエストを盛り上げていってほしい。
これで府警は3トライ差をつけて勝点5を獲得、中電は残念ながら勝点26に止まり、両チームとも同時に行われている島津製作所の結果を待つことになった。

島津製作所の結果（56−26で勝点5を獲得）が出た。結果、府警が島津と勝点29で並んだが得失点差（165−113）で見事3連覇を達成。島津が2位、中電が6勝 1敗で3チーム並んだ中で勝点26で残念ながら3位となった。
これで、府警、島津が3地域対抗戦にトップウエスト代表として出場する。リーグ代表としてプライドを持って次のステージに臨んでもらいたい。

試合後インタビュー

大阪府警察
大久保　洋志　監督
やっと準備してきた事が最後に今日の試合で出せたかなと思います。しかし、後半中電さんの反撃を受けて、反則を繰り返したりとまだまだ甘い所があるので、ここを修正しなくてはいけないと思います。3地域対抗戦にチャンレジできる事になり、（対戦相手は）リーグワンを目指す格上チームだと思いますので、胸を借りるつもりで戦いたいと思います。

黒木　龍平　キャプテン
島津戦で躓いてしまったので、チーム全体でミーティングを繰り返し、もう一度自分達の強みが何なのか、自分達は何を目指すのかを話し合って、何とか形になったと思います。今日のゲームに関しては、ディフェンスの面でしっかり前に出て、リロードして、15人でしっかりディフェンスが出来た事で形（勝利に繋がった）になったと思います。

Q、今日はディフェンスが非常に良かったと思いますが。
大久保監督
今日で負ければ終わりという事で、今日だけではダメなんですが、やっぱり気持ちが入っていました。魂がこもった昔ながらの府警ラグビーが出来たと思います。

中部電力
三根　大介　監督
昨年、接点の部分で負けてしまったので、今年はその接点の部分に拘って強い気持ちで臨みましたが、（今年も）その接点での部分で上回られてしまったと思います。ただ、昨年よりも通用した部分が多くありましたし、最後まで諦めない姿勢は見せられたと思います。この悔しい気持ちを忘れずに、もう 1年頑張って力をつけたいと思います。

鬼頭　悠太　キャプテン
この1年間府警さんに勝つことを目指してやって来ましたので、悔しい気持ちしかありません。しかし、やって来た事は間違いではなかったと思います。自分達のやるべき事をやって、府警さんに勝って結果を残せるまで努力したいと思います。

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