10月9日(土) 立命館大学 vs 京都産業大学
マッチレポート
2021ムロオ関西大学ラグビーAリーグ第2節、東近江市布引グリーンスタジアムの第1試合は、1節で関西学院大学に勝利し順調なスタートを切った立命館大学と今日が初戦となる京都産業大学の対戦。 やや風下の左から攻める立命の10番SO江良のKOで試合開始。
先制は京都産業大学。10分、ペナルティキックから右ゴール前5mのラインアウト(LO)を選択、LOはやや乱れたが、できたラックから9番SH廣田のパスを受けた2番HO梅基が右中間にトライ。14番WTB松岡がゴールを決めて0−7とする。

4分、立命が取り返す。敵陣10m付近で京産の攻撃をナイスタックルでターンオーバすると左に大きくボールを動かし左中間22mL付近でラックを作り9番SH北村がそのラックサイドを抜け出し11番WTB安井にパス、そのままゴールラインを超えた。12番CTB森のゴールも成功し7−7と振り出しに戻す。
続く30分にはSO江良が中央から20mのドロップゴールを成功し、10−7と立命がリード。京産は32分に左中間22m L付近で7番FL三木のタックルで得たペナルティでゴールを狙うが惜しくも外れ、前半は10−7で立命のリードで終了する。

後半、京産10番SO家村のキックで試合再開。 すぐに立命がチャンスを迎える。 5分、右ハーフウェイL付近のLOでまたもやSH北村が抜け出しゴールに迫ったところで京産がたまらずオフサイド、CTB森がそのペナルティゴールを慎重に決めて、13−7と突き放す。
直後のキックオフ、京産5番LOアサエリの突進で相手陣22mLまで持っていき、ラックからSH廣田から3番PRキャプテン平野、6番FL福西と渡り中央付近にトライ、ゴールは決まらなかったが8分に13−12と1点差にする。続く14分、京産は立命ゴール前に迫り、FWが密集サイドを執拗について最後はLOアサエリがパワーで右中間にトライ、22番西仲のゴールも成功し13−19と逆点する。

ここから京産の時間が続く。19分、立命ゴール前の相手LOからのこぼれ球をSH廣田が押さえトライし立命を突き放す。(G失敗、13−24)
32分、京産FL福西の強烈なタックルからターンオーバー、SH廣田をフォローしたFL三木が30mを走って中央にトライ。(22番西仲G成功、13−31)
続く34分にもインパクトプレーヤーとして入った20番タモエフォラウのゲインを中心に立命ゴールLに迫り、4番LOフナキ・ソロモネがトライし試合を決めた。(22番G成功、13−38)
京産は攻撃を緩めることなく終了間際にも22番西仲がPGを決め13−41とするが、ロスタイムに入って立命が意地を見せ、13番CTBキャプテン木田の突破から5mスクラムを得て、22番宮嵜がトライ、自らゴールも決め20−41とするもここでノーサイド。6トライを上げた京産が勝ち点5ポイントを獲得した。

京産は攻守に活躍した両FL福西、三木を中心に両LOのパワーを交え、最後まで集中力を切らさず後半は圧倒する形となった。次節以降もリーグの中心に立っていくであろうと思わせる試合運びであった。逆に立命は前半リードしていただけに後半が惜しまれるが、能力の高いチームだけに次節必ず修正してくると思う。
Player of the Matchには、再三の好タックルに1トライと攻守に目立った7番FL三木が選ばれた。

会見レポート
立命館大学
鬼束竜太ヘッドコーチ
残念ながら終盤で点差をつけられて負けてしまいました。後半の途中でチャンスのところで仕留めきれなくて相手のペースにさせてしまいました。そこが敗因です。次に切り替えてチームを作り直していきます。
木田晴斗キャプテン
前半は相手にセットプレーでプレッシャーをかける事ができていい展開に持ち込めましたが、後半に入ってデフェンスの所で受ける場面が多くなってリズムに乗られてしまい、強みであるデフェンスが最後まで出来なくなったところが敗因です。

Q.京産大が後半になって勢いが出てきたのはどのような原因か?
鬼束ヘッドコーチ
デフェンスは崩されてはいないが個々のタックルで止めきれずにつながれることが多く、そこはスキルや疲れも含めて足りなかったのかなと思っています。
木田キャプテン
ファーストタックルで仕留め切ることができず、ゲインされてデフェンスラインが下がりそこで出足も遅れるところが原因です。
Q.後半でアタックのところである程度仕掛けはハマっていたと思うが得点につながらなかったのは?
木田キャプテン
最初の機転の所でのハンドリングミスや相手のプレッシャーが強いためミスをしてしまった。しっかりボールをキープしてボールを動かせればサインプレーも決まっていたと思います。そこが前半と後半の違いだと思います。
Q.スクラムハーフの北村選手の評価は?
鬼束ヘッドコーチ
彼は気の強いところもあり、フィジカルも大好きな選手でスピードもあるのでそういった部分を生かしていこうと思っています。スクラムハーフとしてもっと教えて行こうと思っています。
京都産業大学
廣瀬佳司監督
3ヶ月全く試合をしていない中での試合でしたので不安はありました。ゲームプランはあったのですが立命館さんにそれをさせてもらえず苦しい場面もあったのですが、後半に学生たちが自分たちで話し合って修正してくれて、うちらしいアグレッシブなラグビーをしてくれて満足しています。
平野叶翔共同キャプテン
前半は苦しい展開で、自分たちのラグビーは出来ているのにスコアにつながらなくてそこが焦りにつながったと思います。また試合勘のない状況でしっかり話し合って修正できたのが良かったと思います。

Q.トップリーグと比べて学生を率いての勝利はどのような感じですか?
廣瀬監督
なかなか得点につながらずやきもきするところもあったのですが、しっかりと学生自身が話し合って修正してパフォーマンスを発揮してくれたことが嬉しいです。
Q.ハーフタイムでどういった事を話し合ったのか?
平野共同キャプテン
前半スコアにつながらないのは自分たちのミスが原因でもう一回基本に戻ろうと、スコアすることに焦っていたので冷静になってやろうと、後半の最初のトライでアタックのフェイズが続いて取れたのでその後は自分たちの流れでゲームをすることができました。
Q.一か月の練習の休止期間後に皆で集まった時の印象は?
平野共同キャプテン
ちょっと焦りはありましたが、皆ラグビーがしたいというメンタルがあり積極的に取り組んでくれました。
Q.両フランカーの評価は
廣瀬監督
前に出るタックルでチームが前に出られてそれでチームが鼓舞されて、特に後半は頼もしく見ていました。今年の京産の強みの一つでもあります。
Q.素晴らしいタックルでしたが後半に特に意識したことはありますか?
三木皓正選手
前半が拮抗した試合だったのでしんどい試合になるのはわかっていました。とにかくチームに貢献したい気持ちで頑張りました。

Q.POMの感想は
三木選手
まだまだ成長の過程なので慢心することなくひたむきにやっていきたいと思っています。
9月19日(日) 近畿大学 vs 天理大学
マッチレポート
関西大学Aリーグ第1節 昨シーズン日本一の天理大学が登場。対するは昨シーズン新型コロナウィルスの影響で8位に甘んじた近畿大学の一戦となった。
台風が過ぎ去った蒸し暑さの中、天理大学のキックオフで試合が始まった。
序盤は均衡状態が続き、初戦の緊張からかミスが目立つ。スクラムではお互いが意地を見せるが近大がやや有利な状況。6度目のスクラムでは近大が天理を圧倒しペナルティを得る場面が見られた。

その後も近大の堅いディフェンスに阻まれ天理大はトライを奪う事が出来ない。
前半22分、近大は天理陣残り10m左サイドのラインアウトからバックスが右へ展開し、最後はWTB⑭ルーキー植田和磨が右隅へトライ、ゴールも決まり7-0と先制。
なおも38分、近大が敵陣ゴール前30m付近からCTB⑫キャプテン福山竜斗がペナルティゴールを狙い成功。10-0と点差を広げた。

近大は鋭いタックルで天理LO⑤パトリク・ヴァカタやNo8⑧アシペリ・モアラに仕事をさせない。
前半は近大が10-0でリードし折り返すが、後半に強い天理大に対してこのままリードを守れるかが注目された。
後半3分、開始早々センターライン付近の近大パスミスのこぼれ球を拾った天理大LO⑤ヴァカタが一人で走り切りトライ。ゴールも決まり10-7と反撃の狼煙を上げた。
10分、天理陣22m中央ラックから近大はバックスへ展開し、ライン参加したFB⑮河井優がトライ (15-7)。
17分にも天理陣でのスクラムから近大WTB⑪宮宗翔がタックルを受けながらも左隅へトライを奪った。(20-7)。
なおも近大は26分、天理陣10mライン付近でペナルティを得て、CTB⑫福山キャプテンがゴールを狙い成功(23-7)。
お互いの選手が力を振り絞り、倒れる選手が増えて行く中ノーサイドとなった。近大は終始気迫で天理を上回り、実に2007年以来の勝利を掴み取った。
POMにはキャプテンとしてチームをひっぱり、プレーでも勝利に貢献した近大、福山竜斗が選ばれた。

会見レポート
天理大学
小松節夫監督
前半風下で一つ取られて後半巻き返そうとしたがチャンスが無く、自陣での戦いを強いられた。敵陣に入るチャンスはいくつかあったが、自分達のペナルティやミスでチャンスを生かせなかった。その間に近大が良い形で得点を重ねて行き最終的には負けてしまった。関西のリーグ戦で負けるのは久しぶりだったが、この負けをどう捉えるかチームでしっかり考え、まだ始まったばかりなので諦めずに頑張って行きたい
天理大学
佐藤康キャプテン
自分達のペナルティで自陣での戦いになり、相手の思うようにアタックさせてしまった。常に引いての状態だったのでそう言う所で相手ペースになってしまい、自分達のやる事が出来ず、相手のペースに飲まれ負けてしまった

Q:今日の試合で上手く行った所、行かなかった所は?
小松監督
もっとしっかりと体を当ててフィジカルの所で勝負をしたかったが、サポートが遅れたりして、近大のブレイクダウンの圧力に正直思っている以上にプレッシャーを掛けられた。そう言う所で慌ててミスが出て良いテンポでボールが出なかった
佐藤キャプテン
近畿大学に対しセットプレイ、特にスクラムの所を準備していたがプレッシャーを掛けられて思うように出来なかった
Q:ハーフタイムでどの様な声を掛けたか?
小松監督
前半チャンスが掴めず近大ペースで動いていたが、ミスから1本奪われただけで未だ未だ行けるぞと言う感じだったので、後半はしっかりと自分達のラグビーをしよう、前でプレッシャーを掛けようと送り出した
佐藤キャプテン
ペナルティが多くなってしまい、敵陣に入れなかったので敵陣でプレイしようと声を掛けた
Q:次戦に向けて修正点は?
小松監督
1週間空きますので今日の試合を見直し、次戦に向けて修正して行きたい
佐藤キャプテン
次に向けてまだ始まったばかりで下を向いていても始まらないので、次に向けて修正出来るところは修正して次に挑みたい
Q:スクラムでどの様なプレッシャーを受けていたか?
佐藤キャプテン
相手の1番紙森選手に対して負けない様にスクラムを組もうと言っていたが、そこでプレッシャーを受けてしまい8人全員で負けたと受け止めている。次は一体となって良いスクラムが組めるように頑張って行きたい
Q:昨年度の日本一と言う事に対して初戦のプレッシャーがあったのか?
小松監督
今年のチームで日本一を目指してはいるが、春から怪我人が多く思った様なメンバーでゲームが出来ていない。その中でも残っているメンバーが伸びてくれて、このメンバーがベストと思い戦っているがそれでも多少の心配はあった
佐藤キャプテン
自分達が日本一のチームと言う事で近大がどんどんプレッシャーを掛け、チャレンジして来てそれに対して受けてしまった。自分達の不甲斐なさで負けてしまった
Q:32連勝が止まってしまったがこの負けの重みをどう受け止めているか?
小松監督
いつかは負けるので残念ではあるが、逆にこの負けをどう生かすか次に向けて、どうチームを作って行くかと言う事だと思う
Q:1年生ハーフ団に対する評価と今後に対する期待は?
小松監督
このプレッシャーの中で十分頑張っていたと思う。ただ1年生に負担が掛かっていたかなと、もう少し皆で戦う事が出来れば彼らも伸び伸びともっと力を発揮してくれると思う。しかしこれも一つの経験なので次に向けて良くなって行けば良いと思う
近畿大学
中島茂総監督
先ず、関西大学Aリーグが開催出来た事に対して協会関係者、大学リーグ委員の方々に感謝しております。直近、5年間の関西のAリーグの成績を見ていると天理大学が5年間関西リーグを制している、そして同志社大学と京都産業大学が3強に食い込んで来ていると言う図式だったが、何とかこの辺りで一矢報いたいと思っていた。今年のキャプテンの福山は天理高校の出身で通常なら天理大学へ進む人が多いが、彼が近大を選んだ理由の一つに近大に入って天理を破ると言う事を4年間本気で言い続けて来た。今年はキャプテンの福山を中心に天理を倒す為にはどうすれば良いかとずっと選手に言い続けて来た。我々も天理と比較して劣っていたフィジカル面の強化とスピード、塊と言う所で天理を上回る構想を立てて4年間で作り上げて来たチームだと思う。今日は試合前にボールの獲得数・保持率を高く、多くする事とボールを持てば少しでも前へ進むと言う所と、ディフェンスの部分で倒しきるディフェンスをすると言う3つの事をスローガンに話した。その様なゲーム運びになった。天理大学は例年に比べるとミスが多かった所が近大にとっては主導権を握れた要因だと思う
福山竜斗キャプテン
春のトーナメントで天理大学と当たって5点差で敗れたが、そこで初めて天理大学の背中が見えた気がして、そこからチームの雰囲気や練習に取り組む姿勢が更に上がってきた。天理大学が5年間関西を制して、昨年日本一になったチームなので、そこに向ける思いと言うのはこの4年間持ち続けて練習に取り組んでいました。試合の時も自分達の持てる全ての力を出さないと天理大学には勝利出来ないと分かっていたので、今日の試合は今年一番の出来だったので天理大学に勝利出来たと思う

Q:どの辺りで勝利を意識したか?
福山キャプテン
試合の中と言うよりファーストコンタクトで絶対に勝つとチームに言っていて、本当に80分間油断はなく、どれだけ点差が開いていても勝てると言う油断はしなかった。最後の笛が鳴るまでは集中していたからこそこの様な試合が出来たと思う
Q:今年はどの様な事に一番拘ってきたか?
福山キャプテン
やはり天理大学含め同志社大学も後半に力を上げてくるのが特徴的なので、後半に負けないフィットネス、当たり負けないフィジカルと言うのをテーマに春から取り組んできたので、その成果が出たのかと思う
Q:大学選手権から大分遠のいているが今年に掛ける思いは?
中島総監督
10年ほど大学選手権から遠のいていて、Aリーグから近大の名前が忘れかけられていると思うので、この辺で生き返らないといけないと言う思いはある。過去、同志社に2回勝利したのも開幕戦で、開幕戦は波乱が起きるのかと、ただ今日は波乱だとは思っていない。一戦一戦足下を見つめて行きたいと思う
Q:今日のディフェンスで一番良かった所は?
福山キャプテン
天理大学の強みであるフォワードで戦ってくると予想はしていたので、そこで80分間フォワードが引かずに上がり続けてくれたからこそバックスラインも上がり続け、プレッシャーを掛け続けられた
Q:個々のタックルも決まっていたと思うが?
福山キャプテン
一人目がプレッシャーを掛け、もし一人目が外されたとしても2番目が直ぐに行くと予め言っていて、一人目は思い切りコンタクトすると言う事を中心としていたのでそれが良い方向に行ったと思う
Q:ラックの見極めが良かったと思うがどうですか?
福山キャプテン
春は無駄にラックの人数を掛ける事が有ったが、天理大学に負けてから見極めをしっかりすると言う事をやって来たのでその成果が出たと思う
Q:昨年はコロナの影響で8位に終わったチームが優勝したチームに勝った事に対して
福山キャプテン
昨年はコロナの影響で最後まで戦う事が出来なくて悔しい思いをした分、そこをマイナスに捉えずに逆に考えれば他のチームより先にフィジカルトレーニングを出来るとプラスに変えて春からずっとやって来たので、そのフィジカルの面では自信はあります。
Q:今日の試合10番に半田選手を起用し、15番に河井選手を下げた起用に関する作戦は?
中島総監督
半田はキックが非常に良く、出来るだけ敵陣で戦う、キックを多用して行くと言う事で半田を起用した
紙森陽太副キャプテン
最初の10分で天理大学を圧倒しようと言う気持ちで挑んで、それが実行出来て 勝つ事が出来たと思う

Q:天理に勝ったと言う事に対しての気落ちは?
紙森副キャプテン
率直に嬉しい
Q:スクラムでの手応え、対策は?
紙森副キャプテン
今回3番の怪我人が多くスクラム練習する機会が少なかったが、それでも自分達の形をしっかり出して行く意気込みで、対策と言うよりは自分達の今までしっかりやって来た事を出し切る事に注力した
Q:かなりマークされていたと思うがしっかり組めたと言う感覚はあるか?
紙森副キャプテン
前半の所でしっかり組み込む事が出来たが、後半の最後の方でヒットの所で甘い 所が有ったのでそこは修正点だと感じている
Q:4本中3本がスクラムを起点にしている事に対して感想は?
紙森副キャプテン
バックスに感謝している。バックスに良い球出しが出来たと言う事はスクラムが上手く組めたと言う事なので誇りに思う
(文責:大阪府協会、中村弘人)