9月28日(日) 近畿大学 vs 立命館大学
マッチレポート
今年も静岡県で開催された関西大学ラグビーAリーグ。2019年W杯時に日本代表チームが合宿した遠州灘海浜公園球技場での第1試合は、春の王者・立命館大学(立命大)に対し近畿大学(近大)が挑む一戦。両校とも前節の開幕戦に敗れており、今季初勝利を目指した。 9月下旬だが雲間から差し込む日差しは強く、残暑厳しい中での戦いとなった。キックオフは風下の立命大。
試合が動いたのは前半5分。立命大のハイパントからボールが動く中、近大は自陣30m付近でボールを奪って素早く展開。CTB⑫松山拓斗 から内にパスを受けたWTB⑭太田啓嵩 が70mを走り切って左中間にトライ。SO⑩中村優太 のコンバージョンも決まり、近大が7-0と先制。
前半20分、立命大は敵陣40m付近で相手のノックフォワード・オフサイドのペナルティを得る。SO⑩川口慧大 のキックで前進し、ゴール前15m左のラインアウトから攻めてゴール前へ。中央付近のラックからSH⑨堀陽人 がボールを出し、CTB⑫中村颯汰 に渡して右サイドへ飛ばしパス。これをWTB⑭三浦遼太郎 がキャッチし、ディフェンスをハンドオフでかわして右中間にトライ。立命大が5点を返し、5-7。
前半30分、近大は相手陣左45m付近のラインアウトからFW・BK一体で左右に展開。立命大の執拗なディフェンスに遭いながらもじわじわと前に出て、12フェーズ目、敵陣左中間15m付近のラックからSH⑨渡邊晴斗 が右に展開。FL⑦加藤礼暉 がキャッチしてすぐLO⑤楠大輝 にショートパスし、ディフェンスを切り裂いて左中間にトライ。SO⑩中村 のコンバージョンも決まり、近大が14-5。
前半35分、トライ後のキックオフがダイレクトタッチとなり得たセンタースクラムで、近大は立命大からコラプシングのペナルティを獲得。キックで大きく前進し、ゴール前10m左のラインアウトから攻めて前進。最後は左中間付近のラックからNo.8⑧小西泰誠 が押し込んでトライ。SO⑩中村 のコンバージョンも決まり、近大が21-5。
さらに前半42分、近大は自陣35m付近のラインアウトで立命大のノットストレートを得てマイボールスクラム。左に展開し、SO⑩中村 が相手ディフェンスの間を抜いて約40m走り、フォローのWTB⑭太田 へパスしてゴール中央にトライ。SO⑩中村 のコンバージョンも決まり、近大が28-5と突き放して前半終了。
後半の最初のトライは追いかける立命大。後半13分、相手陣ゴール前10m付近のラインアウトでボールを持って突進してきた近大SO⑩中村 が、立命大の好タックルでノックフォワード。立命大はそこで得た相手陣左中間20m付近のマイボールスクラムから右にオープン攻撃。SO⑩川口 が1人飛ばしてFB⑮久保田創大 にパス。久保田は大きくスワーブを切り、タックルを受けながらも右サイドに飛び込みトライ。立命大が10-28。
その直後の後半16分、立命大のハイパントを自陣30m付近で近大㉒須田厳太 がキャッチして大きく前進し、SH⑨堀 にパス。堀が前に蹴り、残り10mでキャッチしようとしたところ、立命大HO②大本峻士 がノーボールタックルを犯し、シンビンで一時退場。
後半36分、近大は自陣30m付近の立命大ラインアウトからの攻撃を好タックルで潰してボールを奪い、FW・BK一体で連続攻撃を展開。立命大のディフェンスに遭いながらも前進し、12フェーズ目、相手陣右中間22m付近のラックから㉑篠原颯将 が素早く球出し。FL⑦加藤礼暉 が大きくゲインし、最後はSO⑩中村 が右中間にトライ。SO⑩中村 のコンバージョンも決まり、近大が35-10。
後半44分、立命大は相手陣右20m付近のラインアウトから左に展開。㉒初田航汰 −CTB⑫中村 −WTB⑪御池蓮二 とつないでラック。素早い球出しからCTB⑬藤原洋斗 に渡り、ゴール左にトライ。㉒初田 のコンバージョンも決まり、17-35。
試合終了間際の後半48分、立命大は相手陣左中間15m付近のスクラムから㉑堀尾匠史 が右に球出し。キャッチしたCTB⑫中村 がそのまま近大ディフェンス4人の間を抜けて左中間にトライ。㉒初田 のコンバージョンも決まり、24-35と迫るがここで試合終了。
近大が前半のリードを守り切り、35-24で今シーズン初勝利をあげた。POMは近大WTB⑭太田啓嵩 。
会見レポート
立命館大学
小寺亮太ヘッドコーチ 本日はどうもありがとうございました。初戦を負けると連敗してしまうということがあるので、何とか連敗を防ぎたいという思いの中で、自分たちのラグビーをしようと一週間準備してきましたが、近畿大学さんの前半の勢いや、風下というコンディションの中で、しっかりアタックできなかったことが反省点です。
中村颯汰バイスキャプテン 監督からはセットプレーを大事にするように言われていましたが、試合ではできませんでした。後半は風上をうまく使っていこうという考えでしたが、ミスが重なり、つなげることができませんでした。
Q. 春に比べて秋はここまで2戦、勢いが感じられない。その要因は。 小寺ヘッドコーチ 前半消極的だったのは、フルバックがうまく機能しなかったところにあります。学生なので、うまくいかないことが続いた時にメンタル的に元気がなくなることがあります。後半くらいの勢いが出せればいけたのではないかと思います。エナジーをどうやって出していくのか、マネジメントの問題なのかフィットネスの問題なのか、直しどころだと考えています。 我々としては「アグレッシブ・アタッキング・マインド」で戦おうという方針がありますので、ミスを恐れずにプレーすることが大事です。ミスはつながってしまうものなので、練習の中でしっかり修正していきたいです。
Q. 後半になってテンポが良くなっていたが、何が改善されたのか。 中村バイスキャプテン もちろん改善の指示はしていましたが、マインドの部分が一番大きいと思います。前半はトライを取ろうという焦りがありましたが、後半は一人ひとりが「自分たちのラグビーをしよう」という意識に切り替えられたことが大きかったです。
Q. 後半、シンビンで一人少ない状況で、ラインアウトで選手を入れなかったのは認められなかったということか。 小寺ヘッドコーチ スクラムではない状況でHOを替えると、戦術的に替えてしまうことになるため。交代はしませんでした。
Q. その際に9番をスロワーにして、結果的にそこでミスが出てスコアにつながらなかった。その判断は。 中村バイスキャプテン リフターに大きな選手を残したかったので、SHが投げる選択をしました。
Q. この球技場でプレーした感想や、改善点は。 小寺ヘッドコーチ 現役時代に2回プレーしています。風が強い印象がありましたが、前の週に風が強い中で関西学院さんと試合をしていたので、今日は気になりませんでした。ロッカーが入れ替え制という点は改善されたほうが良いと思います。宿泊施設は良く、静岡県協会の方々にも親切に対応いただき、大学選手権のシミュレーションとして良い機会になりました。中村バイスキャプテン 監督のおっしゃるとおり、遠征して試合をすることはチームワークを高める良い機会だと思います。
近畿大学
近畿大学 神本健司監督 本日はどうもありがとうございました。まずはホッとした、というのが率直な感想です。先週、先々週と、開幕戦同様にフォワードのセットプレーを中心に相手へプレッシャーをかけようと準備して臨みました。前半は想定どおり、スクラムもラインアウトも安定してゲームを作ることができました。ボールを失って不安定になった時間帯もありましたが、しつこく全員で止めて前半は良い形で進められました。後半はうまくいかない部分もあり、序盤はバックスが受けてしまったところもあって、バックスとフォワードを変えるなど難しい面もありました。 理想は3トライ差以上で勝点5が欲しかったのですが、ボールをつないで良い部分が出てきたので、自信をもって次につなげたいです。今後も難しい状況があるかもしれませんが、しっかり準備していきます。
近畿大学 中田悠生キャプテン 同志社大学戦を振り返って、自分たちが積み上げてきたアタックの強みを再認識し、今回はそれが出た結果だと思います。前半はゲームをコントロールできました。後半最後にトライを取られた点については、近大がこれからレベルを上げていくために変えなければならない部分だと思います。
Q. 立命館戦に向けての準備と、修正点の置きどころは。 神本監督 立命館大学さんへの準備もしましたが、我々は開幕まで通じて得た感覚があります。スキルはもちろん、特にメンタリティの準備を重視しました。まだ経験が浅いので良い時も悪い時もあります。1回のミスもチーム全体のミスとして受け止める、という共通認識にしました。
Q. リザーブの須田選手は先々週と比べて良化。どのようなフォローを。 神本監督 特別な声かけは多くありませんが、尻を叩いて「元気しかない」と伝え、何事も経験だと話しました。リーダーシップを発揮してもらう意図で起用し、良い経験になったと思います。
Q. 後半はボーナスポイントを期待したが、動きが鈍った印象。体力面やスクラムの要因は。 中田キャプテン 後半、相手が攻めてくるのは分かっていましたが、メンタル的にも体力的にも少し負けていました。スクラムに関しては、レフェリーと十分なコミュニケーションが取れず、修正できないままダラダラと組んでしまいました。
Q. W杯2019で日本代表が合宿した会場だが、プレーしてみての感想と改善点は。 神本監督 静岡開催は4、5年目だと思いますが、近大は昨年初参加でした。前泊して試合をするのは大学選手権の良いシミュレーションになります。競技場は素晴らしく、天然芝でもスクラム以外は制限なく使えたのは良かった。一方、ロッカールームは改善されるとありがたいです。
中田キャプテン ロッカールームは全員が顔を合わせて座れず、コミュニケーションが取りにくかったので、改善されると良いと思いました。芝生は良かったです。
神本監督 今日のグラウンドは基本サッカー用でしょうか。ラグビーの規格は幅70m以内ですが、サッカーのライン利用で68mにしているのだと思います。今日は70mでできたのではないかとも感じました。立命館大学さんはワイドにボールを動かすので、「あと2m広かったら…」と考えていたかもしれません。
9月14日(日) 関西大学 vs 天理大学
マッチレポート
2025ムロオ関西大学ラグビーAリーグは、東大阪市・花園ラグビー場に8チームが集結して開幕節を迎えた。第1グラウンドの第2試合は、関西大学と天理大学の一戦。時折晴れ間はのぞくものの湿度が高く、どんよりとしたコンディションの中、関西大のFB⑮堂免遙生 のキックオフで試合が始まった。
開始6分、関西大がテンポの良い連続ラックで天理大ゴール前まで迫るもノックオン。そのボールを拾った天理大のWTB⑭平松麟太郎 からパスを受けたSO⑩上ノ坊駿介 がハーフウェイラインまで大きくゲイン。再びWTB⑭平松につなぎ、最後はCTB⑬山田晟大が右隅に先制トライ。GK不成功でスコアは0-5。 21分、天理大は相手ゴール前10mのラインアウトからモール→ラックとつなぎ、最後はWTB⑪フコフカ・ルカス が右隅にトライ。GK不成功で0-10。 その後、関西大にチャンス。天理大ゴール前スクラムで得たフリーキックからの速攻で、NO8⑧中川一星 がインゴールに飛び込もうとするが惜しくもノックオン。さらに、天理大のパスを関西大のFB⑮堂免 がインターセプトしてゴールに迫るが、WTB⑪フコフカ・ルカス がゴール前5m付近で追いつき、背後からのタックルで再びノックオンを誘発。関西大は生かせず。 33分、天理大は自陣から細かくパスをつなぎ、ギャップが生じたところでSH⑨朝倉達弥 が大きくゲイン。フォローしていたSO⑩上ノ坊 につながり中央にトライ。GKもSO⑩上ノ坊 が成功し、0-17。
天理大のSO⑩上ノ坊のキックオフで後半開始。まず3分、天理大がゴール前ラインアウトから連続攻撃を重ね、最後はSH⑨朝倉 が右中間にトライ。GKもSO⑩上ノ坊 が成功して0-24。 7分、相手陣10m付近でパスを受けたSO⑩上ノ坊 が右タッチライン際でパントを上げ、自らキャッチして右隅にトライ。GK不成功で0-29。 11分、相手陣22m付近からSO⑩上ノ坊 がゴール前へキック。バックラインを走らせ、このボールをCTB⑬山田 が拾って左隅にトライ。GK不成功で0-34。 23分、相手ゴール前のラインアウトから出たボールをSO⑩上ノ坊 が大きく左へキックパス。WTB⑭平松 がキャッチし左中間にトライ。GKもSO⑩上ノ坊 が成功し0-41。 35分、SO⑩上ノ坊 がハーフウェイ付近でハイパント。これを関西大⑲中村将人 がノックオン。天理大㉓大森柚貴 が拾ってそのまま50m走り切り右隅にトライ。GKもSO⑩上ノ坊 が成功、0-48。 40分、関西大が天理陣へ攻め込むも、天理大がターンオーバー。自陣10m付近からバックス展開し、WTB⑭平松 が右タッチライン際を50m快走して右中間にトライ。GKもSO⑩上ノ坊 が成功し0-55。 47分、関西大が天理大ゴール5m前でラインアウトを得るが、ボールは天理大が確保。インゴールから細かくパスをつなぐカウンターでWTB⑪フコフカ・ルカス が大きくゲイン。フォローの㉓大森 が関西大陣へ持ち込み、㉓→⑫→㉓→⑲→⑳→㉒とつないで、最後は㉒中山敬太 が中央にトライ。GKもSO⑩上ノ坊 が成功、0-62。ここでノーサイド。
関西大は前半、天理大ゴールに迫るテンポの良い攻撃も見られたが、ミスでチャンスを逸したのが悔やまれる。POMには、随所での的確な判断やゴールキックで勝利に貢献した天理大のSO⑩上ノ坊駿介 が選ばれた。
会見レポート
関西大学
Q. 試合総括 関西大学 佐藤貴志監督 試合を振り返り、最終的には大差で敗れたので、しっかりと悔しさを受け止めたいです。試合前は選手たちの表情からも自信を感じましたし、後半が始まる前も修正点を理解して、試合に臨みました。
Q. キャプテン所感 関西大学 奥平一麿呂キャプテン 前半は良い試合展開ができていましたが、後半から出たメンバーが責任を果たし切れなかった部分が、この点差につながったのではないかと思います。今後、修正すべきところはたくさんありますが、まずは一人ひとりが責任を持ってプレーできるよう努力し、今後の勝利につなげたいです。
Q. ディフェンスでできていなかった部分は? 奥平キャプテン 前半は「やろうと思っていたところ」「やらなければいけないところ」をしっかり意識し、メンバー全員が出し切れていたので良かったと思います。後半はスイッチの部分がつながり切れず、個々にばらけてしまい、ディフェンスがうまくいかなかったことが、この点差につながってしまったと感じています。
Q. 攻め込んでいたシーンもあったが、得点を取り切れなかった要因は? 佐藤監督 自分たちのプレーをさせてもらえなかったというのが大きいです。前半、良い場面で得点できていれば流れも変わったかもしれません。今後はそのあたりも意識して取り組んでいきたいと思います。
天理大学
天理大学 小松節夫監督 まずは6月の不祥事で、皆さまに大変ご迷惑・ご心配をおかけいたしました。申し訳ございませんでした。本日、こうして試合ができたことに大変感謝しております。春のトーナメント戦は最下位で、このリーグ戦は相手がどこであれ、しっかり試合をしようという気持ちでやってきました。その中で、ディフェンスでプレッシャーをかけ、スクラムも頑張れていたと思います。まだ修正点や未完成な部分もありますが、試合の中でも成長していけるよう頑張っていきたいです。
天理大学 上ノ坊駿介キャプテン 春の大会で敗れ、セットプレーでミスが多く不安定な部分もありましたが、菅平の合宿で修正に取り組みました。本日の試合はFWが安定しており、最後まで守り切ることができました。後半に入っても勢いに乗ったまま、ディフェンスで相手にプレッシャーをかけ続け、0点に抑えられて良かったです。試合後、観客席からたくさんの拍手をいただき、嬉しかったです。
Q. 今日の試合で課題にしていた部分は? 上ノ坊キャプテン やはりディフェンスを意識しました。受けるのではなく前に出てプレッシャーをかけ続けることを考え、80分間継続できるよう、仲間にも声かけをしました。
Q. 完封を意識しましたか? 上ノ坊キャプテン 完封を意識したというよりは、とにかく前に出るディフェンスをしようと言っていました。それが結果につながったと思います。僕のパスミスでインターセプトされ、かなり走られましたが、仲間が追いついてしっかり止めてくれました。もしあそこで点を取られていたら流れが変わっていたかもしれません。止めてくれてありがとうと伝えました。
9月14日(日) 近畿大学 vs 同志社大学
マッチレポート
第1節、当会場第2試合は、前年3位の近畿大学に対し、前年6位の同志社大学が挑むかたちの一戦。 春季トーナメントでは26対21と僅差で近畿大学が勝利し、ロスタイムまでは同志社大学がリードする展開であった。両校とも初戦をものにして勢いに乗りたいところ。
平年よりも気温はかなり高く、湿度も高いコンディション。風下の近畿大学(近大)のキックオフでスタートした。 最初にスコアしたのは近大。7分、敵陣ゴール前15m付近のラインアウトから左へ展開し、FWも絡めてゴール前へなだれ込む。ゴールポスト手前でラックを形成し、SH⑨渡邊晴斗 からさらに左へ、SO⑩須田厳太 、CTB⑬井上晴嵐 へとつないで、相手を2人かわして左中間に先制トライ(5-0)。 その後は同志社大学(同志社)が敵陣ゴールに迫るが、相手ディフェンスや自らのミスもあってなかなかスコアに結び付かない。 22分、同志社にようやくチャンス。SO⑩徳山大知 の好タッチキックで敵ゴール前20m付近のラインアウト。きっちりキャッチし、FWが塊となって20m押し込んでいく。最後はHO②植松大也 が左隅へグラウンディング。難しい位置からもSO⑩徳山 がゴールを決め、逆転に成功(5-7)。 26分、続いて同志社。敵陣10m付近で、CTB⑫立川和樹 の好タックルで生まれたこぼれ球をWTB⑭上嶋友也 が足に引っかけ、対面WTBとの走り合いを制して右中間に押さえ込み、リードを広げる(5-12)。 しかし30分、近大が敵陣10m付近でペナルティを得る。SO⑩須田 がコントロール良くゴール前ぎりぎりに蹴り出し、5mラインアウトからモールを形成。きっちり押し込んでHO②金井海琉 がグラウンディング。難しい位置からもSO⑩須田 がゴールを決め、試合を振り出しに戻す(12-12)。 このままのスコアで前半が終わる。
後半が始まる。近大が風上、同志社が風下という形勢。前半より少し風が強まったかの印象。 開始早々、同志社が近大ゴール前に迫るも押し返され、その直後には近大が同志社ゴール寸前まで攻め込むが、同志社のディフェンスに阻まれる。 以降は約30分間、膠着状態が続き、スコアは動かない。 高温多湿というコンディションでお互いに疲労も見える中、30分、同志社がゴール前センタースクラムのチャンスを得る。数フェーズにわたってボールを確保し、相手ディフェンスを崩す。最後は途中出場のキャプテンSO㉒大島泰真 から走り込んできたCTB⑫立川和樹 にパスが通り、左中間に膠着を破る逆転トライ。SO㉒大島 のゴールも成功し、12-19。 この後、本日4回目のウォーターブレイクも挟み、近大も攻めるが同志社も粘り強くしのぐ。 38分、同志社は敵陣22m付近での相手オフサイドで得たペナルティに対し、迷わずショットを選択。SO㉒大島 がきっちり決めて、10点差に広げる(12-22)。 さらにロスタイム45分、同志社がラインアウトからモールを押し込み、HO②荒川駿 がトライ。ゴールも決まり、12-29となってゲームセット。 同志社が近大に対し、昨年度と今春の借りを返した形となった。
POM には、逆転トライや要所での攻守が光った同志社大学 CTB⑫立川和樹 が選出された。
会見レポート
近畿大学
Q. 試合総括 近畿大学 神本健司監督 本日は、暑い中ありがとうございました。近畿大学としては、セットプレーを軸に、エリアも含めてしっかり取りながら強みを出していく方針で臨みました。バックス陣のエラーを含めミスが多く、流れに乗れず、前半は同点で折り返しました。 後半も風上に立つので、こちらからセットプレーで仕掛けようと臨みましたが、要所でミスが出てしまいました。今日はアタックで持ち込み、ボールを継続するという自分たちの形が出せず、波に乗れないまま、終盤に相手にスコアされる形でした。 前半から中盤にかけて、フォワードのセットプレーではある程度支配できたと思いますが、やはりミスで流れに乗れなかったことが大きな敗因でした。まだ始まったばかりなので、映像を見直し、このあたりを課題として次戦に臨みたいと思います。
Q. キャプテン所感 近畿大学 中田悠生キャプテン まだ自分の中でも整理がついていないですが、自分たちのミスから流れに乗れず、そのままずるずると試合が進んでいった印象です。後半終盤、相手のラインアウト獲得率が良くなり、セットプレーでも良い場面がある中で、こちらは波に乗れず、敗れてしまったと感じています。
Q. 今日の初戦にかけた思いは? 中田キャプテン 関西の開幕は何が起こるか分からないということをチームに伝え、ここで自分たちも勝ち切って波に乗りたかった。相手も絶対ここを狙ってくるから、自分たちから戦う気持ちを持っていこうと声をかけてきました。
Q. 今日の試合の収穫は? 中田キャプテン 前半、風下の中でフォワードがタフに戦えたのは収穫だと思います。
Q. 改善したい点は? 中田キャプテン 80分を通してのセットプレーの精度と、自分たちのアタックの精度です。強みとしている部分なので、どれだけ精度を上げられるかが課題だと思います。
Q. 相手への警戒点と実際の手応えは? 中田キャプテン ディフェンスでタフに体を当ててくると予想していました。前半はそれを止めることができていた。後半は相手というより、自分たちのミスが課題となりました。
同志社大学
Q. 試合総括 同志社大学 永山宜泉監督 久しく開幕戦に勝てていない状況で、みんな緊張している中、今年最初から言っていた「30人で勝ちます」を体現できました。先発メンバー中心に、試合前から計画していた通りに進行し、相手のミスを突いて勝つことができました。
Q. キャプテン所感 同志社大学 大島泰真キャプテン なんとか勝てました。
Q. 後半をノートライに抑えたディフェンスの手応えは? 永山監督 選手のサイズが小さいので、フィットネスで勝とうと計画していました。前半はしっかり体を当て、お互いの体力が消耗した中、後半に体が重くなってきた時に動いて点を取ることを目的としていました。それが計画通り進められて良かったです。大島キャプテン 同じです。風下でも我慢して戦いました。1本、2本取られる覚悟はしていましたが、みんながセットプレーからフェーズのディフェンスも頑張ってくれて、ノートライに抑えられたことで勝てたのだと思います。
Q. 流れに乗り切れない場面の改善点と、その時のチームの状況は? 永山監督 ミスは大学生スポーツで当然起こりますし、互いの力が拮抗していれば必ず起こると考えていました。そのルーズボールを、どうリアクション良く自分たちのボールにするかを課題にしていました。そこは精度を上げていく必要があります。シーズンを通して、3か月の間に仕上げていければと思います。大島キャプテン 開幕戦ということもあり、みんな緊張してミスも出るとは思っていました。ブレイクダウンでのノットリリースや、コンタクト時のノックオンが多かったので、そこは修正すべき点です。
Q. ハーフタイムに伝えた変更点は? 永山監督 前半はスクラムでプレッシャーを受ける場面が多かったので、後半はメンバーを入れ替えました。フレッシュな選手を入れて、まずセットプレーを安定させるようにしました。後半に相手がバテるのを見据え、そこからテンポを上げていくよう指示しました。
Q. 後半、キャプテンとして意識した点は? 大島キャプテン 同点で後半に入ったので、80分経った時に勝っていることだけを考えていました。
Q. 勝ち越しトライを取り切れた要因は? 大島キャプテン 本当はもっと取って突き放したかったのですが、こちらも疲労や故障があり取り切れませんでした。もっと走る必要があると思います。
Q. 相手を考えると、もっと取れたのでは? 大島キャプテン 自分はもっとスペースが見えていましたが、前半から出ていた選手が前半のプランのまま戦っていたのではないかと思います。自分のイメージしたアタックと、最初から出ている選手のイメージに少しズレがあったかもしれません。
Q. フィットネスは就任後、最も力を入れてきた部分か? 永山監督 そこだけではありませんが、最も力を入れているのは、昨年まで足りなかった「ラグビーに向き合う姿勢」です。フィットネスのようなきつい練習は、自分でやらないと強くなりません。そこを学生たちに指導してきました。「ラグビーをする意味」「同志社にいる意味」を伝えてきたつもりです。
Q. チームに入って感じたこと、足りないと感じた点は? 永山監督 ラグビーはフィジカルスポーツで、まず自分の体を鍛えないといけないという基本を忘れていた部分がありました。きれいなラグビーをしたいという思いの中で、良いラグビーのデザインはできていても、体がついていっていなかった。学生たちはこの8か月間、一生懸命、強豪チームに少しでも追いつこうと努力してきて、その成果が今日出たのだと思います。
Q. 昨年までのチームとの違いは? 大島キャプテン 「きれいにどう取るか」「どういうラグビーをするか」ばかりを考えていましたが、そういうラグビーをするには結局、前に出ないといけない。そのために力強さ、体づくり、そして日々の練習への向き合い方が必要で、そこが昨年とは違うと思います。
Q. 大島キャプテンを途中から起用した意図は? 永山監督 今年も来年以降も勝たなければなりませんし、何人かだけでやるチームではありません。今日の徳山に関しては、大島のポジションを十分に埋める活躍をしてくれました。来年以降も戦力になると期待しています。
Q. 相手が嫌がる時間帯に大島キャプテンを投入したのか? 永山監督 多少それもありますが、最初に出るメンバーが現時点のベストです。大島や石田を前半から使うか後半から使うかは、彼らがあと1~2ステージ上げてくれば「外せない」存在になりますし、それはそれで楽しみだと思っています。
Q. 開幕戦勝利の手応えは? 大島キャプテン 特別な感情はなく、いつもの一戦と変わらないです。
9月14日(日) 摂南大学 vs 京都産業大学
マッチレポート
2025ムロオ関西大学ラグビーAリーグは、東大阪市花園ラグビー場に全8チームが集結して開幕した。第1グラウンドの第1試合は、残暑厳しい曇天・弱風の中、摂南大学(以下、摂南大)と京都産業大学(以下、京産大)が対戦。摂南大は「挑む」をテーマに、FW・BKともにボールを動かすラグビーを展開する。京産大は「the ONE」を掲げ、泥臭くチャレンジ精神で勝利を目指す。
風上から攻める摂南大、SO⑩村上剛琉 (主将)のキックで試合開始。緊張感のある展開となるが、最初にチャンスをつかんだのは京産大。5分、敵陣ゴール前5m左ラインアウト。スロワーHO②福留斗生 のスローをLO⑤シオネ・マヘ がキャッチしてモールを形成し、右へ展開。SH⑨高木城治 からSO⑩吉本大悟 、WTB⑪馬田琳平 のキックパスを受けたWTB⑭小林修市 が右隅に先制トライ。G不成功、0-5。 8分、京産大がパスをつなぎ、最後はFB⑮宮里快一 が右隅に滑り込みトライ。Gは難しい角度からSH⑩高木 が成功、0-12。 11分、京産大が敵陣まで攻め込み、SH⑨高木 からSO⑩吉本 、FL⑦伊藤森心 (主将)へ。攻撃を継続し、最後はLO⑤マヘ が左中間にトライ。G不成功、0-17。 摂南大もチャンスをつくるが、京産大の厚いディフェンスを突破できず苦戦。 23分、京産大はCTB⑫奈須貴大 がゴールポスト下にトライ。GはSH⑨高木 が成功、0-24。 33分、敵陣15m右ラインアウトからNo.8⑧シオネ・ポルテレ が中央を突破し、CTB⑫奈須 のオフロードを受けたFL⑥平野龍 がゴールポスト左へトライ。GはSH⑨高木 が成功、0-31。 京産大が31-0とリードして前半が終了。
SO⑩吉本 のキックで後半開始。後半も最初にチャンスをつかんだのは京産大。7分、摂南大がラインアウトから攻めたがパスミス。こぼれ球を拾った京産大CTB⑫奈須 がそのままゴールポスト下にトライ。GはSH⑨高木 が成功、0-38。 19分、京産大はWTB⑭小林 が右中間にトライ。GはSH⑨高木 が成功、0-45。 31分、京産大が敵陣ゴール前8mのラインアウトからモールを形成し、最後はFL⑥平野 が左中間にトライ。G不成功、0-50。 35分、再び京産大。途中出場のPR⑱佐名木風雅 が左中間にトライ。G不成功、0-55。 40分、京産大FB⑮宮里 が左中間にトライ。G不成功、0-60。 最後まで諦めない摂南大だったが、パスをつなぐことができずノーサイド。
京産大が60-0で勝利。王座奪還を目指す最高のスタートとなった。 POMには、正確なキックで敵陣まで攻め込み、攻撃でも起点となるパスをつなぎ、勝利に大きく貢献した京都産業大学副キャプテン、SO⑩吉本大悟 が選ばれた。
会見レポート
摂南大学
摂南大学 瀬川智広監督 本日は多くの記者のみなさまにお越しいただき、嬉しく思います。また、花園の第1グラウンドで試合ができたことに感謝しています。学生スポーツは毎年4回生が卒業して新しいチームになりますが、今日は京都産業大学さんに勝つ準備を春からしてきました。結果的には、やってきたことをほとんど出せずに終わってしまい、残念です。もちろん京都産業大学さんのプレッシャーはありましたが、摂南大学として前へ出る姿勢が出せなかった点は、チームとして立て直さなければなりません。一言で言えば「ビビっていた」。これでは関西大学Aリーグで戦っていくには厳しいと思います。まだ1試合終わったところなので、学生と話し合って修正していきます。本日はありがとうございました。
摂南大学 村上剛琉キャプテン 春のトーナメントは2トライ差でした。その結果を踏まえ、自分たちの反則で相手の強みであるFW戦に持ち込ませないよう、しっかり準備してきましたが、想定以上にプレッシャーが強く、準備してきたことを出し切れませんでした。
Q. 春の京産大と秋に対峙してみての感想は? 村上キャプテン 春からもっと進化していなければならないのに、逆に退化してしまったような感覚です。もっと早くセットして前へ出てボールをもらわなければならないのに、京都産業大学さんのプレッシャーが強く、それができませんでした。22mに何度か入りながらもスコアできなかった要因だと思います。
Q. 最も悔しいシーンは? 村上キャプテン 想像していた以上のプレッシャーで、悔しいという感情も起こらなかったです。
Q. マインドセットと今後の取り組み 瀬川監督 まず1つ目の質問ですが、京都産業大学さんは多くの選手の足がつっていました。これは一つ一つのプレーに100%の力を出し切っているからだと思います。また大学選手権のベスト4の壁を乗り越えようとしています。摂南もそれを承知で関西リーグ優勝という目標を立てていますが、まだ甘いと感じています。キャプテンからも「もっと早くセットしなければ」とありましたが、その意思があまり見られません。 2つ目の質問、どう修正していくかについて。基本的なことを100%できるようにすることです。今日はハンドリングエラーが多くありました。早い選手は小学生からラグビーを始めていると思いますが、キャッチやパスなど基本的なことができていない。そこを普段の練習から全員が高い意識で取り組まなければいけません。関西の大学のレベルが年々高くなる中で、摂南大が取り残されるのではないかという危機感を持っています。大学スポーツの肝は4回生です。今日の試合を受けて、4回生がどうまとめてくれるかに尽きます。
京都産業大学
京都産業大学 廣瀬佳司監督 開幕戦というプレッシャーがかかる、タフなコンディションの中で選手たちはよくやってくれたと思います。ディフェンスもアタックも、練習してきたことをパフォーマンスとしてしっかり出してくれて、非常に満足しています。まだ始まったばかりですので、強化するところ、修正するところ、課題はたくさんあります。次節に向けて修正していきます。
京都産業大学 伊藤森心キャプテン 結果として60-0で零封できたことはチームにとってもプラスだと思います。ディフェンスの部分はこだわってきたところですし、相手陣に入ったところでスコアし切る力が少しは付いてきたのかなと思います。ただ廣瀬さんがおっしゃったように、まだ始まったばかり。僕たちはひたむきに、泥臭く、京産大らしくラグビーを続けなければなりません。次の関西大学戦もメンタルのブレがないように臨みたいと思っています。
Q. 課題・修正点は? 廣瀬監督 セットピースは常に強化しています。今日は立ち上がりは良かったのですが、前半の中盤あたりで立て続けにミスが出て相手に流れが移りました。まだまだ強いスクラム、モールが組めると思いますので、戦いながら成長できると感じています。引き続き取り組んでいきます。
伊藤キャプテン 前半の中盤にミスが続いてしまいました。外へ展開するシーンが多かったのですが、そこでのパスミスが目立ちました。強豪校相手であれば勝敗に直結します。イージーなミスをなくしていくことが、関西リーグ優勝のために必要です。
Q. 12番の奈須選手のパフォーマンスについて 廣瀬監督 今日のパフォーマンスは素晴らしかったと思います。彼はスキルも高いですが、今日は縦への突破やフィジカルなプレーを見せてくれました。ディフェンス面でもボールに絡むプレーが多く、素晴らしかったです。
9月14日(日) 関西学院大学 vs 立命館大学
マッチレポート
9月とは思えない蒸し暑さの中、9月14日、2025ムロオ関西大学ラグビーAリーグが花園ラグビー場で開幕した。第2グラウンドの第1試合は関西学院大学(以下、関学)と立命館大学(以下、立命)の対戦。昨年は関学が4位、立命が5位だったが、春季トーナメントでは立命が関学を破って初優勝。ともにリーグ制覇を狙う両チームで、今日一番の好カードと言える。 立川誠道レフリーのホイッスル。風下の立命が、SO⑩川口慧大 のキックで試合開始。
まずは関学が、SO⑩新井竜之介 のロングキックで立命陣内へ。立命のトライライン(以下、TL)に迫った関学は、FWで密集サイドをこじ開けに行き、最後はLO④池辺康太朗 が右中間にトライ。SO⑩新井 のゴールも決まり、関学が7-0と先制(3分)。 6分、立命はCTB⑫中村颯太 がラインブレイクして関学陣に入るも、後が続かない。その後は関学が立命陣でアタックを続けるが、立命が激しいディフェンスで対抗。10分には関学が立命TLに迫るも、WTB⑭三浦遼太郎 のスチールでピンチを脱出。 前半中盤は中央付近で、関学のアタックを立命が激しいディフェンスで凌ぐ展開。得点が動いたのは34分。立命陣右中間22m付近で立命のオフサイド。関学はPGを選択し、SO⑩新井 が決めて10-0。 しかし前半終了間際に立命の反撃。関学の反則が増え、関学TLに迫ると、40分、左TL5mのラインアウトでFL⑥小山虎太郎 がクリーンキャッチしてモール。そのまま押し込み、HO②大本竣士 が左中間にトライ(GK不成功)で10-5。続くロスタイム45分、右サイドの同様のラインアウトから今度はLO⑤鈴木孝昌 がキャッチしてモール、再びHO②大本 が右にトライし10-10と追いついたところで前半終了(GK不成功)。予想どおりの接戦となる。
後半は関学、SO⑩新井 のキックでリスタート。序盤、立命は風上を活かしたロングキックで関学陣に深く入るが、得点には至らない。ピンチを凌いだ関学は、自陣の立命ボールのラインアウトを奪うと、WTB⑪武藤航生 からFB⑮的場天飛 へつないで立命陣へ。7分、右隅TL直前のラックから左へ展開し、NO8⑧小林典大 からCTB⑬中俊一郎 へ。CTB⑬中 が右中間にトライ。SO⑩新井 のゴールも決まり、17-10と勝ち越す。 続いて関学は、立命のラインアウト・モールを凌ぐと、17分、逆に自軍のラインアウト・モールを15m押し込み、HO②田中健太 が右中間にトライ。SO⑩新井 のゴールも決まり、24-10。 中盤、関学は左右にボールを動かしてテンポを上げ、立命陣での時間を増やす。26分、左中間TL5mのスクラムからNO8⑧小林 のサイドアタック。できたラックからのボールをSO⑩新井 が右のWTB⑭成田陸 へキックパス。WTB⑭成田 がキャッチしてトライ。GKは不成功で29-10。 勢いに乗る関学は37分、立命陣左10m付近のラインアウトからFWがモールで前進。できたラックから右へ展開し、SH⑨川原大 ―SO⑩新井 ―CTB⑫金正優作 。CTB⑫金正 がブレイクし、最後はFB⑮的場 が右隅へトライ。GK不成功で34-10。さらにロスタイム44分にもWTB⑭成田 がトライし、SO⑩新井 のゴールが決まり41-10。 立命も最後の意地を見せ、CTB⑫中村 が中央にトライ。㉒初田航汰のゴールで41-17とし、ここでノーサイド。関学が春季王者・立命から貴重な勝ち点5を獲得した。
立命は、風上で有利と思われた後半序盤に先制できなかったのが痛かった。ここで先制できていれば、展開は違ったかもしれない。両チームとも接点での激しさは、優勝を目指すチームらしいものだった。一方で、計3枚のシンビンがあり、少なからず得点に影響。次戦に向け、規律面の修正に期待したい。POM(Player of the Match)は、キックでチームの勝利に貢献した関学1年生のSO⑩新井竜之介 が選ばれた。
会見レポート
立命館大学
立命館大学 小寺亮太ヘッドコーチ 本日は、このような素晴らしい場所でラグビーができたことを嬉しく思います。立命館大学としては、しっかり準備してきたつもりでしたが、関西学院大学さんの勢いや圧力を受けてしまったと思います。初戦は敗れてしまいましたが、シンビンなどチーム内の課題を修正し、次の対戦相手である近畿大学さんに向けて準備していきたいと思います。
立命館大学 中村颯汰バイスキャプテン 今日の試合に向けて準備してきましたが、ほとんど出し切れず、関西学院大学さんのブレイクダウンやセットプレーで圧力を受けました。特に後半は、自分たちのやりたいラグビーができませんでした。今後の課題になったと思います。次の近畿大学さんとの一戦に向けて準備していきたいです。
Q. 後半の失点の要因とディフェンスについて 小寺ヘッドコーチ 後半は風上になったので、しっかりエリアを取りながら進める想定でしたが、関西学院大学さんの後半の集中力に制されたと感じています。シンビンを取られたり、モールで制されたりする中で、セットプレーを制することが関西で勝っていくために非常に重要だと改めて感じました。ディフェンスは、一人少ないところをうまく突かれ、キーマンが抜けるしんどさが出たと思います。選手は一つ一つの接点や局面でディフェンスしようという姿勢を保ってくれていたので、点差が開く中でも跳ね返す力は磨けていると感じました。まだ学生ですのでパニックに陥ることもあると思います。我々マネジメント側が、選手交代を含めてメッセージを適切に伝えることが大事だと反省しました。
中村バイスキャプテン 後半は風上に立っていたので、キッキングをうまく使いながら敵陣に入っていこうと話していましたが、セットプレーなどで制され、外側の勢いあるランナーに走られてしまったことが一番の要因かなと思います。また、ルーズボールへの反応や攻守の切り替えの部分で、関西学院大学さんが上回っていたと感じました。
Q. 開幕(初戦)に向けて、どのような準備をしてきましたか。 小寺ヘッドコーチ 関西学院大学さんの映像を見て分析しましたが、それ以上に、前半に懸ける勢いにこちらが後手に回ったと思います。ラグビーは、ちょっとした局面でメンタル面や「受け」によって勢いを失うことがよくありますが、まさにそのよくあるパターンに陥ってしまったと感じます。立命館は、最初に失点するとズルズルいって最後に盛り返すことがあるので、今回の準備を反省し、次のゲームで追求し直して生かせるよう、さらに前を向いていきたいです。
中村バイスキャプテン 関西学院大学さんの映像を見て相手分析を行い、戦術を詰めてきましたが、ボールをキープできず、外側のブレイクダウンで圧力を受け、バックスでターンオーバーされるなど、アタックにつなげられなかったと思います。
Q. 前半は関西学院大学に攻め込まれながらも、しぶといディフェンスで粘っていました。10-10で折り返したときの気持ちは? 中村バイスキャプテン 前半は風下なので、自陣に入られることと2本取られることは想定していました。ディフェンスをしっかりやろうと話していましたし、できていたと思います。後半に向けての焦りはありませんでした。
関西学院大学
関西学院大学 小樋山樹監督 無事に関西リーグが開幕したことを嬉しく思います。本日の試合は「ALL OUT」というテーマで挑みました。春の大会で敗れた立命館大学さんに、良いリベンジの機会が来たと思っていました。チャレンジャーとして挑み、それが結果に結びついて良かったです。学生たちが本当によく頑張ってくれたことを誇りに思います。2週間後に同志社大学さんとの試合があるので、引き続きチャレンジャーとして挑んでいきたいと思います。ありがとうございました。
関西学院大学 中田偲響キャプテン まずは、本日このような機会をありがとうございます。今日の試合は、全員が9月14日の立命館大学戦にフォーカスし、しっかり準備したことが結果に表れたと思います。次の同志社大学戦も、今回の準備を継続して取り組みたいです。
Q. 後半、バックスが前に出て、フォワード戦でもセットプレーを優位に進めました。シーズンに向けて強化・準備してきたことは? 小樋山監督 セットプレーにはこだわってやってきました。春に立命館大学さんに完全にやられていたので、フォワードのプライドを持って、その負けたときから準備してきました。そこで優位に立てたのが良かったと思います。前半はフォワードで当てすぎていたので、強みであるバックスを生かしていこうと修正しました。
中田キャプテン 春に立命館大学さんにセットプレーで完敗していたので、そこから真摯に、プライドを持ってフォワードは取り組んできました。夏合宿の合同練習でも成長できたことが、今日の結果につながったと思います。スクラムとラインアウトで優位に立てたことで、自分たちの成長を実感しました。
Q. 春季大会以降、どのような取り組みでセットプレー向上につなげましたか。 小樋山監督 新しいフォワードコーチが2人来てくれたので、彼らを中心に、スクラムとラインアウトは細部とスキルを大事にしながら、かなりやり込みました。ラインアウトも春から夏にかけて武器になりつつあったので、時間をかけて積み上げました。
中田キャプテン 新しいフォワードコーチのおかげで、より細分化して細かい部分に注力できました。それが今日のスクラムに表れていたと思います。
Q. 今季の最終目標は? 中田キャプテン 大学選手権ベスト4を目標にしています。まずは関西リーグで結果を出すことが大事だと思うので、目の前の一戦一戦に集中していきたいです。
Q. 今日はセットプレーで立命館大学にリベンジできたと思います。そこにこだわって全国上位を目指しますか。 小樋山監督 2年前の大学選手権では、エリアを取りディフェンスを強みに戦いましたが、それだけでは全国の舞台では勝てないと感じ、昨年はアタックに注力するチームにしました。僕たちのアイデンティティーは「ディフェンス」「ブレイクダウン」です。そこはぶらさずにやり切り、さらにアタックも勢いを上げていきたいと思います。
12月14日(土) 摂南大学 vs 龍谷大学 マッチレポート
2024関西大学ラグビーAリーグ入替戦は天理親里競技場で2試合が開催される。第二試合は薄日も差す微風の中、(摂南大学(以下、「摂南大」)VS龍谷大学(以下、「龍谷大」)が対戦。
摂南大はリーグ戦最終節に敗れて入替戦を回避することが出来なかったが接戦での試合も多くAリーグの意地にかけても勝利を目指す。
龍谷大は2007年度に降格して以来入替戦で敗北しているが、何としてもここで長年の目標であるAリーグに復帰したい。
龍谷大WTB⑪亀井郁弥キャプテンのキックで試合開始。
最初にチャンスを掴んだのは龍谷大。
6分、敵陣ゴール前20mスクラムからSH⑨佐賀誠人からCTB⑬平井新大、再びSH⑨佐賀から走り込んできたFL⑦吉田真之助が左中間に先制トライ、GK不成功。0-5
9分、今度は摂南大が自陣から攻めCTB⑫嶋本大賀キャプテンがブレイクしSH⑨松下宇宙からHO②昇幹太のオフロードパスを受けたWTB⑭小畑美嵐が右中間にトライ、GKもSO⑩川上凌空が成功、逆転。7-5
14分、摂南大が攻撃のリズムを掴み、敵陣20m左ラインアウトからスロワーHO②昇からジャンパーFL⑥大島優輝、キャッチャSH⑨松下、CTB⑬公文毅京がブレイクし再びSH⑨松下のパスを受けたPR①加覽和成がゴールポスト下にトライ、GKもSO⑩川上が成功。14-5
18分、摂南大がゴール前10m右ラインアウトからモールを形成しゴール前まで押し込み最後はHO②昇が右中間にトライ、GKもSO⑩川上が成功。21-5
25分、反撃したい龍谷大がノットリリースのペナルティからキックで蹴り出し、ゴール前7m右ラインアウトからスロワーHO②山本琉聖からジャンパーLO⑤佐治太伊史に渡り左に展開しSO⑩谷川和のグラバーキックをFB⑮渋谷勇太が左中間に押さえてトライ、GK不成功。21-10
攻撃の手を緩めない摂南大は29分、NO8⑧片松寛太が左中間にトライ、GK不成功。
33分、LO⑤レンズ・モルンガとWTB⑪カストン・マイケルズのコンビでWTB⑪カストンが左中間にトライ、GKもSO⑩川上が成功。
39分、個人技でWTB⑭小畑が左中間にトライ、GK不成功。38-10
摂南大がリードして前半が終了。
摂南大SO⑩川上のキックで後半開始。
後半から龍谷大が敵陣まで攻め込むが摂南大の厚いデフェンスを崩すことが出来ず得点を奪うことが出来ない。
17分、摂南大が自陣13mラインアウトから右に展開し最後は走力に自信のあるWTB⑪カストンが60mを走り切り右中間にトライ、GKもSO⑩川上が成功。45-10
24分、摂南大がゴール前10m右ラインアウトからモールで押し込み最後はHO昇が右中間にトライ、GKも途中出場のSO㉒大津直人が成功。52-10
35分、龍谷大がフォワード、バックス共に敵陣まで攻め込み、WTB⑪亀井がブレイクしパスを受けたSH⑨佐賀からのパスがインテンショナルノッコンで認定トライ。52-17
最後まで攻撃の手を緩めない摂南大は41分、途中出場の㉓前田晃明の個人技で左中間にトライ、GK不成功。57-17
最後は摂南大のキックがタッチを出てノーサイド。
摂南大が57-17で勝利。
摂南大学はAリーグの貫禄で勝利し残留を決めた。
龍谷大学はアタックは素晴らしかったが、相手の厚いディフェンスを崩すことが出来なかった。次期も入替戦での活躍を期待したい。
会見レポート
龍谷大学
松本 力哉ヘッドコーチ
自分たちは用意していたプランが出来ていたところはあったのでそこでスコアにつなげられたのは良かったと思います。ただ摂南さんのフィジカルに負けて少しづつ引き離されました。
自分たちのやってきたことと、フィジカルとブレイクダウンのところを強化すれば来年は勝てるぞと信じてやっていきたいと思います。
亀井 郁弥キャプテン
Aリーグとの差は明らかで、それに対応するために準備をしてきたことが出せて先制トライにつながったと思います。
ただそれを80分間できなかったこと、フィジカルで負けて後手を踏んでしまったことが敗因かなと思います。
点差は昨年と変わらないですが、自分たちがやってきたことが少しでも通用したことは、来年の糧になると信じています。
・フィジカルの強化について具体的に?
松本ヘッドコーチ
一人ひとりのウェイトトレーニングと食事です、ウェイトトレーニングは昨年より強化してやってきましたがまだまだ足りないと思いますのでさらにやっていきます。
若く大きな選手が多いので、そこは明るい材料として、セットプレーの精度をあげれば通用すると思います。
摂南大学
瀬川 智広監督
摂南大学としてシーズン最後の試合で、入替戦に出場することを当初の目的としていたわけではないのですが、こういう独特の雰囲気の中で勝利してくれたことに感謝しています。
ゲーム内容としても、もっと出来たのではという部分もありましたので、そこは来季の反省と課題として持ち越します。
ヴィリアミ・サポイ共同キャプテン
今年やってきたことを最後までできて、Aリーグに残れて後輩たちもいい経験が出来たと思います。
嶋本 大賀共同キャプテン
完全に圧倒しようという話をしていて、ミスもあったのですが、来年の摂南につなげられて良かったと思います。
・今シーズンの総括として?
瀬川監督
関西で優勝しようとスタートしました、メンバー的にも非常に優れた選手がそろっていたので、本気で狙っていました。
ただちょっとしたところが噛み合わなかったり、ゲームのあやのところで摂南の流れを掴み切れなくて勝ち切れなかったところが今年の反省点です。
摂南は勝ったという経験が少なく、善戦はするんですが勝ち切れないので、練習試合も含めて勝つことにフォーカスしていきたいです、また今日は関西のチームが大学選手権を戦っていますが、そこへ出場できるようにチームを作り直していきたいと思っています。
・来年に向けて後輩へのメッセージは?
嶋本合同キャプテン
摂南は全体を通しでミスが多いです、練習の積重ねが試合に出ますので、練習から本気で取り組んでいって欲しいと思います。
瀬川監督
怪我で試合に出られなくて、また勝てない中でキャプテンシーを発揮してチームを支えてくれたサポイの思いを聞いてあげてください。
サポイ共同キャプテン
キャプテンになってから怪我して本当に苦しかったですが、嶋本キャプテンや4回生といろんなストレスの中で話し合ってやってきました。
今年の結果は本来の摂南の結果ではなく、選手権に行けるチームだと思っていますし、次のシーズンに向けて後輩たちにそういうチームにしてあげたかったです、また河瀬先生にも信頼してもらって感謝しています。
12月14日(土) 関西大学 vs 大阪体育大学 マッチレポート
2024関西大学ラグビーAリーグ入替戦は天理親里競技場で2試合が開催される。
第一試合は底冷えするくもり空微風の中、関西大学(以下、「関西大」) VS大阪体育大学(以下、「大体大」)が対戦。
関西大はリーグ戦最終節に敗れて入替戦を回避することが出来なかったが上位校に勝利しており、ここで負ける訳にはいかない戦い。
大体大は関西大との入替戦は5年ぶりの戦いとなる。Bリーグに降格させられた相手でもあり雪辱を果たしたい。
大体大のSO⑩小野田武流のキックで試合開始。
10分、開始からペースを掴んだのは大体大、ノットリリースのペナルティからSO⑩小野田がタッチに蹴り出しゴール前10m左ラインアウトからスロワーHO②シオネ・マウからジャンパーNO8⑧堀田凌永キャプテンに渡りモールを形成、ラックからサイドを攻め最後はHO②マウがデフェンスを引きずりながら左中間に先制トライ、GKもSO⑩小野田が成功。0-7
14分、大体大がSO⑩小野田「50:22キック」の素晴らしいキックでゴール前5m右ラインアウトからモールを形成しラックからサイドを攻め今度はLO⑤ソナタネ・コロが相手をなぎ倒し右隅にトライ、GK不成功。0-12
関大も果敢にアタックを仕掛けるが分厚いデフェンスに阻まれ得点を奪えず苦しい時間帯となる。
32分、再び大体大がオフサイドのペナルティからショットを選択しゴールまで8m中央からSO⑩小野寺がPGを成功、リードを広げる。0-15
点差を少しでも縮めたい関大だったが、大体大SO⑩小野寺がタッチに蹴り出し前半が終了。
関大SO⑩立石和馬のキックで後半開始。
後半最初にチャンスを掴んだのは関大。
8分、オフサイドのペナルティからSO⑩立石がタッチに蹴り出しスロワーHO②山本真士からジャンパーLO⑤中村豪に渡りモールからサイドを攻めラックから左に展開、SH⑨宮内幹大からCTB⑫吉良陸人、SO⑩立石に渡り最後はFB⑮正田青海が左中間に飛び込みトライ、GK不成功。5-15
両校譲らずの状態が続いたが37分、大体大がノットロールアウエイのペナルティからショットを選択、ゴールまで13m中央からSO⑩小野寺がPGを成功、リードを再び広げる。5-18
ロスタイムに入り、ここから漸く関大が攻撃のリズムを掴み出し、45分、自陣深くでキックをキャッチしたSH⑨宮内からWTB⑪遠藤亮真、SO⑩立石にCTB⑬石川海翔キャプテンから再びWTB⑪遠藤がデフェンスを倒し48mを走り切り左中間にトライ、GKもSO⑩立石が成功、追い上げる。12-18
6点差になり会場を沸かせた、最後の攻撃になる関大は自陣からフェーズを重ねるが大体大の全員タックルで突破は困難であったが、オフサイドのペナルティからSO⑩立石がタッチに蹴り出し、スロワーHO⑯途中出場の大林直人からジャンパーLO⑤中村に渡り、得意のモールを形成しゴールまで押し込み最後はHO⑯大林が左中間にトライ、GKはプレシャーのかかる位置からSO⑩立石が成功逆転。19-18
ノーサイド。19-18と関大が逆転勝利。
関西大学はAリーグ残留への執念で激戦を制した。大阪体育大学は復帰への悲願は叶わなかったが素晴らしい戦いを見せてもらった。
会見レポート
大阪体育大学
長崎 正巳監督
先ずは入替戦を実施していただいた、大学委員会、関西ラグビー協会、並びにグランド設営など準備していただいた皆様、それに対戦相手の関西大学、レフリーの方に本当に感謝しております、おかげで両チーム精一杯の力を発揮してゲームをすることが出来ました。
結果は本学にとって残念な結果になりましたが、大阪体育大学のラグビーをやろうと、この1年間鍛えてきて、力をしっかりつけてきましたが、最後のゲームのあやのところで1点差の敗戦となりました、本当に残念ですが、選手たちにはよくやったと胸を張って帰りたいと思います。
やはりAとBの差はかなりあります、そこで我々としてできること、内的要因で足りないところをAに対抗できるように強化をしてきて万全の準備ができたと思います、しかし外的要因の環境面での差が大きかったかなと思いますので、ここを次年度は対応できるようにしていきます。
今日は試合に出た23人だけでなくラグビー部全部の大改革を実行した結果しっかりとパフォーマンスとして出してくれました、監督として誇りに思います。
堀田 凌永キャプテン
本日この入替戦という舞台を用意していただき関係者の皆様ありがとうございました。
序盤から自分たちのペースで進めてラストワンプレーまで行けたのですが、相手陣の5ⅿからスタートしてペナルティーを重ねて最後にトライまで取り切られた、自分たちの甘さが出たゲームだったと思います。(入替戦で)勝ちを知らないチームからここまでよくやってくれたとチームメイトを誇りに思います。来年はこの景色を知っている1~3年生と入学してくる人達が必ずやり返してくれると思いますので、来年度以降も応援をお願いしたいと思います、本日はありがとうございました。
・大改革とは具体的にはどのような内容?
長崎監督
グランドだけでなく、大学生である以上は、学習、生活面を含めて、学生たちと話をしながら規律を決め、それを守りながらやってきました。
当初は抵抗もあったと思います、日本語で表現しにくいのですが、ネガティブでファジーな状態がたくさんあったのでそれを一つひとつ改革してきました。
練習の量、質ともに昨年の倍以上をしっかりとやってきました。そこでスタッフからのアプローチだけでなく、学生が自らそれをあげていこうというベクトルが出来て、改革が出来たと思います。
・来期に向けて技術面であげていきたいところは?
長崎監督
まだそこまでは考えられていませんが、今年やってきたことを継続していけばいいかなと思います。
デフェンスでしっかり出て、しっかりタックルも入っていましたし、セットプレーの強化というところもしっかりパフォーマンスを発揮してくれました。これをさらに上積みして良ければと思います。
・ラストのワンプレーでこうしておけば良かったと思うことは?
堀田キャプテン
2トライ2ゴールでも追いつかれない15点差になったときに、心のどこかに余裕が出来ことで甘さが出たと思います。Aリーグは遠い場所ですが、手の届かないところではないので、この試合を経験したメンバーが多く残る来年は楽しみなチームになると思います。ここまで来られて大阪体育大学に来て幸せだったと思います。
関西大学
佐藤 貴志監督
最後に勝ちきれて良かったと思っています、学生たちはすごいプレッシャーを感じたと思いますが、それを乗り切りました、来年につながる大事な1戦だったと思っています。
石川 海翔キャプテン
先ず勝ち切ったことはうれしく思っていますが、体大さんの執念のタックルや、セットプレーでプレッシャーを受けて、自分たちの用意していたプランを遂行できなくて前半の点差になってしまいました。
後半は自分たちにベクトルを向けて、関大スタイルを体現して諦めずに、ラストワンプレーで逆転できたことは、今後の人生の財産になると思います。
来年はAリーグで戦えることに感謝して上位をめざしていくようにしたいです。
・前半の戦いで焦りとかプレッシャーはどのようなものだったか?
佐藤監督
Aリーグで戦ってきて、しっかりやれば勝つという自信はあったのですが、過信にならないように、実は今週の水曜日に、後半の入りで0-10のスコアを想定して、ハーフタイムに落ち着いて、上手くいっていないアタックをどう自分たちのスタイルに切り替えるかという話をしていました。そういった意味ではいい準備が出来ていたので、選手は落ち着いていました。
学生もコーチ陣も同じプレッシャーを共有きたところは良かったと思います。
石川キャプテン
0対10点で後半をスタートする想定で練習していたので焦りはなかったです。うまくいっていないところを修正してスイッチを切り替えて、後半入って「いくぞ」と伝えました。そういった意味では水曜日の練習はすごく効いていたと思います。
・大阪体育大学に対しての思いは?
石川キャプテン
体育大学さんの1年間の思いを肌で感じました。後輩の人達はその思いをしっかり引き継いで来年もファイトして欲しいと思います。
11月30日(土) 天理大学 vs 京都産業大学 マッチレポート
最終節ファイナル試合、前節お互いに初黒星で5勝1敗(勝点25)同士の戦い。前年度優勝の京都産業大学(以下「京産大」)の4連覇なるか。天理大学(以下「天理大」)の4季ぶりの覇権奪還なるか。大勢のファンに足を運んでいただいた聖地花園で優勝をかけた一戦となった。
風下の京産大のキックオフで始まった。
序盤、両校とも気合の入った見ごたえのある攻防が続く。
スコアが動いたのは12分、京産大はゴール前5Mラインアウト(LO)からモールを押し込むも押し切れず、ユーズイットの声がかかる。右に展開、天理大の激しいタックルで少し戻されながらも、ボールを確保。相手オフサイドの反則のアドバンテージ(アドバン)をもらいながら、SH⑨土永旭からSO⑩吉本大悟へと左へ展開し、CTB⑫辻野隼大へつなぎ、最後は左大外のWTB⑪堤田京弘へ大きくパスを放り、走り切って左隅に飛び込み先制トライ。難しい位置からのゴールキック(GK)は⑨土永がきっちり決める。(0-7)
次は、天理大。27分、スクラムでの相手コラプシングの反則からゴール前7M付近へキックで進む。LOからモールを押し込むも押し切れずユーズイットで左へ展開。LO④アリスター・サウララやWTB⑪ナイバルワガ トマシでゲインしながら、最後はHO②寺西翔生がラックサイドを突き、ゴールラインを越えてのトライ。(5-7)
この後、京産大がゴール前に攻め込むも、天理大に守り切られる。
逆に天理大は36分、敵陣に攻め込んだチャンスをものにする。相手ハイタックルの反則からゴール前7M付近のLOのチャンスを得る。1本目のトライとまったく同じようなシチュエーション。こちらもLOモールを押し切れず、左へ振りCTB⑬和田雄翔が粘って前へ出る。もう一つラックを挟んで、PR③松野楓舞がボールをピックし、そのまま2人を引きずってゴールラインまで届かせトライ。GKはFB⑮筒口允之が決めて引き離す。(12-7)
この後、ロスタイムの44分に京産大⑨土永がペナルティゴールを決めて僅差で前半を終える。
後半が始まった。
前半、お互いになかなか安定しなかったスクラムにおいて、京産大が強烈な押しを見せるも、その有利さを生かせない。
14分、ここも天理大は敵陣に入ったチャンスを見逃さなかった。敵陣10M付近LOから右に展開、大外の⑪ナイバルワガが右ライン際を走り切るビッグゲインでゴール前に迫る。アドバンをもらいながら左へ展開し、最後は大外のWTB⑭平松麟太郎が左中間にトライ(GK成功)で9点差とする。(19-10)
24分、天理大はここも、敵陣22Mの内側に入ったチャンスをものにする。ゴール前20M付近LOからモールを上手くずらしながら前に進める。相手コラプシングでラックになり、そこから②寺西がゴール前までボールを運ぶ。そこから右へ散らし、⑬和田がゴールまでボールを運び、最後はFL⑦太安善明がゴールポストの中央にボールを置く(GK成功)。2トライ2ゴールでは届かない点差へと引き離す。(26-10)
この後すぐ26分、京産大リスタートキックの相手ノッコンボールを確保し、一気に攻め込み、SO㉒尾崎恵大が右裏にゴロパント。相手バックスに走り勝った⑪堤田が右中間で押さえ11点差と詰める。(26-15)
京産大は34分にゴール前LOの機会を得るが、ミスからスコアできず。
逆に守り切った天理大は、39分にも敵陣10付近からのLOからの攻撃をものにする。コラプシングでアドバンの中、左へ展開、SO⑩上ノ坊駿介の個人技からギャップをブレイク、敵を引き付けてから⑭平松へパスを通し、ラックを2つ挟んで、最後は④サウララが左中間にねじ込みダメ押しトライ。そのままの点差でゲームセットとなった。(31-15)
天理大が4季ぶりの関西王者に返り咲いた。
ダブルスコアとなったが、京産大の強烈なアタックを天理大の堅く強い守りで凌ぎ、敵陣へ入ったチャンスをきっちりスコアした天理大に軍配が上がった。だが、力はそう変わらない。
POMには、攻守に活躍が目立った天理大HO②寺西翔生が選出された。
2週間後の大学選手権に向けて、天理大学と京都産業大学、そしてこの日に選手権出場を勝ち取った近畿大学、この関西代表3校に対して絶大なるエールを送ります。おめでとうございます。
会見レポート
京都産業大学
廣瀬 佳司監督
優勝がかかった一戦でしっかり準備して臨んだが、それなりのトライチャンスで天理DFを破れず、逆に天理は取り切ったことがこの結果となった。
まだ大学選手権があるので、挽回できるよう準備したい。
辻野 隼人共同キャプテン
敵陣に入ってスコアできなかった我々と、しっかりスコアした天理との差が敗因。ただ準備したプレーができた面もあり、大学選手権に向け一層努力していく。
Q:ここ2試合、後半に失速したが要因は。
辻野共同キャプテン
前半最後にスコアでき、いい流れで後半につなげたと思ったが、後半序盤の攻防で天理がDFから波に乗ったことが要因と思う。
Q:勝利への執念について
辻野共同キャプテン
試合中でのモチベーションの上げ方、鼓舞するコミュニケーションは天理のほうが上回っていたように感じた。チーム全体で盛り上げることが学生スポーツでは大事。
Q:入学後、初めて関西リーグで優勝できなかった。
辻野共同キャプテン
4連覇は意識してなかったが、負けたことを振り返ると歴史を刻めなかったことは悔しい。今年の京都産業は強いとの前評判だったが、本当の強さが根付いていなかった。
Q:関西学院に負けてからの修正点は
辻野共同キャプテン
DFは良かったと思う。ただセットプレーでは相手にプレッシャーをかけられなかったので、もう一度修正したい。後半交替出場した尾崎のキックからスコアできたので、昨年の天理戦同様、ここから逆転できると鼓舞したが、自分たちのミスで芽を摘んでしまった。
Q:ハンドリングミスが多かったが
辻野共同キャプテン
個々の気持ちが出過ぎて組織的なゲーム運びができず、孤立したりミスが多かった。
Q:天理のDFについて
廣瀬監督
DFが早い。モールディフェンスが素晴らしかったし、ラインディフェンスも穴が開いていてもすぐに埋めるなど素早い動きだった。
辻野共同キャプテン
フィールドでは結構スペースが見えていたのだが、ブレイクダウンやFWのシェイプセットでもたつくなど、巧く運べなかった。
天理大学
小松 節夫監督
3年間優勝できず悔しい思いをしてきた。春シーズンでは怪我人が多く、春季トーナメントも4位となってしまったが、学生たちが夏季合宿を経てよく建て直したと思う。
特にセットプレーの安定が大きかった。今日も良く頑張って自分たちのゲームができた。今日のできも完璧ではないが、しっかり修正して大学選手権に臨みたい。
筒口 允之キャプテン
春シーズンはなかなか結果が出ず、前節の近畿大学戦でも勝ち切れるゲームを落とした。京都産業大学は強いランナー揃いだが、ゲーム中修正を重ねながらも、自分たちのDFで流れを作り攻守に身体を張ったことが勝因だと思う。今日の結果に慢心せず、大学選手権に向けて挑戦者として天理らしく泥臭く努力する。
Q:今日のディフェンスについてどのような点を意識したか
筒口キャプテン
京都産業大はテンポ良いアタックをするので、早いセットと前を見てディフェンスすること、身体の大きい留学生プレーヤーへはダブルタックルで止め切ることを意識した。
京都産業の関西学院戦を観て、プレッシャーとブレイクダウンで簡単にボールを出させないことを80分間意識し続けた。
Q:4年ぶりの優勝の味は
筒口キャプテン
素直に嬉しいが、この優勝は我々だけでなく、周りの方々のサポートや先輩方のご指導があっての結果であり、深く感謝したい。
Q:後半最初のトライで大きく流れが傾いたのでは
小松監督
前半終了ロスタイムにPGを決められたが、後半最初にトライスコアできたことは良かった。但し、接戦は予想していたので、流れを掴んだとまでは感じていなかった。
筒口キャプテン
後半最初のスコア後、油断せずしっかり声がけをし。次のプレーを意識していた。
Q:先制されたがディフェンスがしっかりできていたと思うが
小松監督
前半反則も多く先制されたが、その後しっかり凌いだことで京都産業に主導権を渡さず、緊張感を保てたことは大きい。
筒口キャプテン
近畿大学戦では簡単にトライを許した反省に立って、ディフェンスに集中し、またトライを取り切れたことは自信になるが、大学生主権では慢心せず準備したい。
11月30日(土) 関西大学 vs 立命館大学 マッチレポート
2024ムロオ関西大学ラグビーAリーグ最終節は開幕戦と同じ東大阪市花園ラグビー場で開催され第2グラウンドの第二試合は晴れ、風が強まってきた中で行われた。
今節に勝てば6位となり入替戦を回避出来る関西大学と5節6節と連勝し勝利で今季を締めくくりたい立命館大学との対戦。両大学の関係者、ファン共に力が入る一戦である。
前半は風上である関西大学のキックオフで開始。最初にスコアしたのは関西大学。
7分、敵陣中央22mライン手前からのPGをSO⑩立石和馬選手が決める。(3-0)
13分、立命館大学が敵陣左ゴール前でのラインアウト(LO)から右へ展開しブレイクダウンのフェーズを重ねFL⑥榎本匡志選手がトライ。SO⑩山下真之介選手がGKを決める。(3-7)
31分、立命館大学が敵陣左ゴール前でのLOから出来たモールを押し込んでHO②大本峻士選手がトライ。(3-12)
39分、立命館大学FB⑮樋川蔵人選手が自陣22mからこぼれ球を拾い、ディフェンスを振り切りSO⑩山下選手に渡り中央にトライ。そのままGKも決める。(3-19)
風下の不利な状況であったが立命館大学が関西大学をノートライで抑え前半終了。
後半を先制したのは立命館大学。9分、敵陣左22m付近のラックから⑨→⑩→⑬と繋げ、CTB⑬中村颯汰選手からのロングパスでFB⑮樋川選手にボールが渡りトライ。(3-24)
17分、立命館大学がハーフウェイライン左から右へ展開、WTB⑭御池蓮二選手にボールが渡り右隅にトライ。⑩山下選手のGKも成功しリードを拡げる。(3-31)
スクラムでの勝負は優勢な関西大学、ここから活路を見出したいところであるがスコアには結びつかず苦しい展開が続く。
39分、自陣からアタックを仕掛ける関西大学のパスミスから立命館大学がターンオーバー。素早く左に展開しWTB⑪西村長選手がトライ。⑩山下選手のGKも成功。(3-38)
ロスタイムに入った48分、一矢報いたい関西大学。敵陣ゴール前でペナルティを得て、FWが攻め込みフェーズを重ねLO⑤中村豪選手がトライ。⑩立石選手のGKは決まらずノーサイド。(8―38)
POMはこの日、先制トライを取り、また攻守に渡り身体を張ったプレイを見せてくれた立命館大学⑥榎本匡志選手が選ばれた。
勝点5を取った立命館大学は5位でシーズンを締めた。
敗れた関西大学は8位となりA-B入替戦でBリーグ1位の大阪体育大学とAリーグ残留を賭けて2週間後の12/14、天理親里で戦う。
会見レポート
関西大学
佐藤 貴志監督
今日は勝てば入替戦を回避できるというやりがいのある力の入ったゲームでした。
試合の流れは、風上の間(前半)になかなか点を取れずに、立命館さんにターンオーバーから得点されて、関西大学としては良くないパターンになってしまいました。後半は(選手達が)しっかり立て直してやろうとした事には満足しています。
2週間後、入替戦にしっかり勝てるようにまた良い準備をしたいと思います。
石川 海翔キャプテン(以下、C)
今日のゲームに関しては完敗です。自分達のやりたい事を相手のプレッシャーでミスしてしまい得点を許すという、自分達の首を絞める展開になってしまいました。
2週間後の入替戦には、Aリーグのプライドと先輩達が繋いできてくれた関大の伝統を胸に秘めて、しっかり準備したいと思います。
Q、2週間後の入替戦に向けて、具体的にどの部分を修正されますか。
佐藤監督
まずセットプレーのところです。自分達でミスしたところもありますし、しっかり分析して立て直したいと思います。
アタックの部分に関しても、継続する部分でコミュニケーションエラーも多々ありましたので、ここにフォーカスして修正していきたいと思います。
立命館大学
小寺 亮太ヘッドコーチ(以下、HC)
今日のゲームは、関西大学さんが覚悟を決めて来られるところをどう跳ね返していくかという事が課題でした。前半風下の中、チーム全員意識を高く持ってできたと思っています。
今シーズン通して、一貫性に欠ける部分が前半はありましたが、後半戦は、自分達でしっかり修正してくれ、アタッキングマインドを持って攻撃的なラグビーをしたいという意思統一ができたと思います。シーズン当初はなかなかトライが取れなかったのですが、山下Cを中心にバックスが奮起してくれ、今日もトライを重ねられたのは、リーグを通して成長できた部分だと思っています。
立命館スタイルを追求していく中で、今日最後、勇気を持って攻めてくれたのは来期に繋がる事だと思っています。今シーズン最後、4年生が踏ん張ってくれて良いゲームをしてくれました。
山下 真之介キャプテン(以下、C)
今日の試合は、短い準備期間だったのですが勝つ事ができてホッとしています。
今シーズンを通しての大学選手権出場の目標は達成できなかったのですが、4敗をした後、去年の成績を超えた3勝できた事は良かったと思います。
今シーズンはすごく学びになるシーズンで、その学びは絶対次の代にも生きると思います。強味を伸ばして、弱みを改善できれば、上位に食い込めるチームになると思いますので、そこは期待したいと思います。
Q、風下の前半の攻撃を改めて振り返ってください。
山下C
(前半)40分は我慢する、絶対苦しい時間だと(チーム)全員が認識していましたので、何事も想定内で、その中でリードして折り返せたのは良かったと思います。
前半のアタックは、継続はできたのですが、脅威になるようなアタックが少なかったので、この点は来季への課題になると思います。
Q、(今シーズン)次に残せたものはありますか。
山下C
ラグビー(のプレー)だけでなく、組織としてチーム作りにに注力しました。その部分でチームは成長したと思います。
(具体的には)ルール作りであったり、自分達は寮生活ではないのですが、一人一人の責任であったり。チームファーストを考えるようにしました。「凡事徹底」をクラブの目標に掲げて、当たり前の事を当たり前にやっていこうと1年間声を掛け続けました。
Q、HC就任1年目として、苦労された事はなんでしょうか。
小寺HC
迷惑を掛けた事が多かったと私自身反省しています。
久々にAリーグに帰ってきて、リーグの中のレベルが僅差になってきていると思います。
我々が自分達にフォーカスしながら最大限に準備すると同時に、相手をしっかり研究しながらやっていかないといけないと思います。我々はこういうアタックをする、ディフェンスをするんだという軸を持ちながら、相手に向かっていく準備をよりしなくてはいけないリーグになっている、関西リーグ自体のレベルが上がっていると思いました。その中でどうアジャストしながらやっていくのかが課題でした。
一方で、大学生という事もありますので、その大学生とどうコミュニケーションを取っていくのかというのが鮮明になりました。この1年、山下、本郷キャプテン、主務の小暮に迷惑を掛けた事が多かったので、私自身が学ばせていただく事が多かったです。
Q、今年1年でHCの下で学んだことはなんでしょうか。
山下C
今までラグビーをやって来た中で、リーダーになる事はなかったのですが、キャプテンになって、組織の難しさを痛感しました。自分一人が突っ走っても良くならないので、相手の事、相手の立場を考える事や、ラグビー面も普通の生活面でも、いろんな人の立場になる事を学びました。
HCからは、良きラガーマンの前に良き学生たれと言われていました。その部分でも一人の学生として成長できたと思います。
11月30日(土) 近畿大学 vs 関西学院大学 マッチレポート
2024ムロオ関西大学ラグビーAリーグ最終節は開幕戦と同じ東大阪市花園ラグビー場で4試合が開催される。第1グラウンドの第一試合は晴れ、弱風の中、近畿大学(以下、「近畿大」) VS関西学院大学(以下、「関学大」)が対戦。
近畿大は4勝2敗/勝点20、関学大は5勝1敗/勝点23となっている。
前節は共に連勝チームの京産大と天理大に勝利し勢いに乗っているチーム同士、勝利した方が全国大学選手権出場の3位以内と関学大は優勝の可能性もある注目の一戦。
風下から攻める近大SO⑩中村優太のキックで試合開始。
開始3分、関学大がオブストラクションのペナルティからCTB⑬川村祐太がタッチに蹴り出しゴール前21m右ラインアウトからスロワーHO②キャプテン平生翔大からのボールをジャンパーNO8⑧小林典大がキャッチしモールを形成。パスを繋ぎSH⑨川原大からCTB⑬川村、SO⑩澤田壮太郎からパスを受けたWTB⑭山本快がデフェンスをかわし左中間に先制トライ、GK不成功。0-5
両校が譲らない状態が続く。
17分、再び関学大が自陣1m左ラインアウトから右に展開しフェーズを重ねSH⑨川原からCTB⑫松本壮馬、PR①大塚壮二郎からWTB⑪武藤航生から左ライン沿いに待機していたNO8⑧小林が中央に切り込み左中間にトライ、GKもSO⑩澤田が成功。
0-12
残り時間で何とか差を詰めたい近畿大は31分、ペナルティからタッチに蹴り出し、ゴール前22m左ラインアウトからスロワーHO②村尾幹太からのボールをジャンパーLO④楠大輝からパスを繋ぎLO⑤駒井凌太がブレイクしパスを受けたPR①蔡唯志が左隅にトライ、GK不成功。5-12
近畿大はゴール前まで再三攻め込むが得点を奪えず最後もペナルティから関学大がキックで蹴り出し12-5と関学大がリードして前半が終了。
関学大SO⑩澤田のキックで後半開始。
開始1分、関学大がゴール前20mにキックをチャージしたWTB⑪武藤をフォローしていたFB⑮的場天飛がゴールポスト下にトライ、GKもSO⑩澤田が成功。5-19
攻撃のリズムを掴んだ関学大は自陣から攻めたが、4分に近畿大のSH⑨渡邊晴斗がインターセプトしそのままゴールポスト右にトライ、GKもCTB嶋竜輝が成功。12-19
7分、関学大がノットリリースのペナルティからショットを選択しゴール前22m中央からSO⑩澤田がPGを成功。12-22
10分、今度は近畿大がペナルティからショットを選択しゴール前22m左中間からCTB⑫嶋がPGを成功。15-22
ここから流れが近畿大に移り17分、ゴール前22m右ラインアウトから左に展開しWTB⑭植田和磨がブレイクしSH⑨渡邊からNO8⑧古寺直希にパスを受けたFB⑮阿曽有馬が中央を切り込み左中間にトライ、GKもCTB⑫嶋が成功。22-22
28分、再び近畿大がゴール前20m左ラインアウトからモールを形成しHO②村尾からパスを受けたSH⑨渡邊が巧みなキックで蹴り込みCTB⑬藤岡竜也がゴールポスト下で押さえてトライ、GKも嶋が成功、逆転する。29-22
関学大は敵陣深くまで攻め込むが近畿大FL⑥中村志キャプテンを中心とした粘り強いデフェンスで得点を奪えず苦戦する。
息詰まる戦いであったが、最後は近畿大FB⑮阿曽のジャッカルでペナルティを得てタッチに蹴り出し、ノーサイド。29-22と近畿大が勝利。
近畿大は5勝2敗勝点24、関学大と並んだが当該チームに勝利しており3位を確保。3年ぶりに全国大学選手権の出場も決めた。
POMにはインターセプトのトライと逆転トライにも大きく貢献した近畿大学SH⑨渡邊晴斗選手が選ばれた。
会見レポート
関西学院大学
小樋山 樹監督
試合直後で、なにを話していいのか難しいが、このチームは大学選手権ベスト4に残れる力があると確信していたので、ここで終わってしまうのは残念。近畿大と素晴らしいゲームができたことは良かった。
私の力不足だった。
平生 翔大キャプテン
お互い大学選手権を賭けた大事なゲームで、タフな展開を想定して練習してきた。最後負けてしまったが、我々のひたむきさは随所に出たと思っている。
Q:敗因は
小樋山監督
ペナルティが多かった。よく耐えたが相手のポゼッションが上回られたことが原因。
平生キャプテン
やってきたことしかできないので、タックル等やるべきことひたむきにやったが、後半風下で、自陣に張り付いてしまったことが原因。
近畿大学
神本 健司監督
興奮冷めやらない状況。素晴らしい関西学院のDFに前半はやりたいことができず、難しいゲームになった。ただ前半7点差に抑えたのは大きかった。
関西学院の強みであるブレイクダウンでの攻防にしっかり対応できた点、セットプレー、特にラインアウトで自らのスキルにて取り切れた点が勝利につながった。
勝利できたのは、なにより学生たちの厳しい自律と努力の結果である。
このチームとまだゲームができることを嬉しく思い、修正すべき点をしっかり分析して目標である大学選手権ベスト4を目指したい。
中村 志キャプテン
関西学院の気迫あるプレーで自分たちのラグビーができないまま、一時14点差まで開いたが冷静に対処できた。
試合前、我々4回生が1回生の時、当時4回生だった先輩方が試合中声を掛け合って選手権を戦った姿を振り返り、今日のゲームで活かすことができた。
Q:DFが固い関西学院だったが
中村キャプテン
我々が個々のタックル精度を上げることで対応することができた。
Q:前節首位の京都産業に完勝した関西学院相手だったが
中村キャプテン
我々も予想外な展開だったが、実力伯仲の相手に対して勝つ想定で練習を重ねてきた。結果、どちらに転んでもおかしくない展開だった。