ジャパンラグビー トップリーグ2013-2014

 


2ndステージ 第7節 グループA マッチ・会見サマリー
(西京極総合運動公園陸上競技場)

1月19日(日) 14:20Kick Off

 7 - 18
12 -  6
キヤノンイーグルス
19
トヨタ自動車ヴェルブリッツ
24


◎ キヤノンイーグルス vs トヨタ自動車ヴェルブリッツ マッチ・サマリー

  底冷えの京都の地、雪のちらつく中、試合は、トヨタ自動車のKOで始まる。序盤は寒さの影響か、両チームともラインアウトをはじめボールが手に着かずハンドリングミスが目立った。9分にスコアが動き出す、キャノンのハンドの反則からトヨタ自動車がPGを挙げ先制する。13分には、トヨタ自動車が自陣10mからフリーキックで得た球をクイックで回し、FBスティーブン・イェーツが2~3人をかわし50m走り切りトライ。28分にもPGを決め0-11と引き離す。キャノンも意地を見せる、35分にゴール前5mのラインアウトからモールを押し込みトライ、ゴールも決まり7-11と追い上げる。だが、トヨタ自動車はこの後すぐの37分にFB イェーツが今日2本目のトライ(ゴールも成功)を奪い再び引き離し、トヨタ自動車優勢の中で前半を終える。

  後半、先制したのはキャノン、46分に直前に入替で入ったSH福居武がラインアウトからのボールを持ってうまく抜け出し、SOカラム・ブルースにパスをつなぎトライ(ゴールも成功)し点差を詰める。49分にはトヨタ自動車は再びPGを決め引き離すが、65分にキャノンWTB橋野皓介が切れのあるランで相手をかわしトライを奪い2点差に迫る。どちらが勝つか予想がつかない展開に、両チームの応援団のボルテージも上がる。次にスコアするのはどちらか? 69分にキャノンが自陣15m付近でオフサイドの痛い反則を犯してしまう。難しい位置であったが、トヨタ自動車SO文字隆也がPGを落ち着いて決め5点リードとなる。残り10分、キャノンは果敢に攻めるが、トヨタ自動車の堅い守りに阻まれスコアは動かず、1トライ差でトヨタ自動車が接戦を制した。キャノンはトライ数で上回ったものの、自陣でのペナルティーが悔やまれる結果となった。MOMはトヨタ⑩門司選手が受賞。今後の日本選手権に向けたワイルドカードでの両チームの健闘を祈りたい。




◎ 会見サマリー

【キヤノンイーグルス 永友洋司 監督】
本日は4トライ以上をとってボーナスポイントをとって勝利すること、これが目標であった。結果として最終節の目標を達成することができなかったことは残念ではあるが、トライ数で相手を上回ることができたことはポジティブにとらえているし、次につながる部分だと思っている。選手たちには「今日が最後であるという気持ちで試合に挑もう。」と言っていた。堅さも見られたし、自分たちのシンプルなミスから得点をとられたということもあり、次に向けてはしっかりと修正していかないとまだまだ戦えないかなと感じている。

【キヤノンイーグルス 和田拓 キャプテン】
今日の結果は非常に残念だが、後半の最後で粘れたことは、今までと比べて成長できたかなと思う。入りの部分で受けてしまうところがあったし、ブレークダウンで押し込まれた部分もあった。この辺りを正確にやっていってまだまだ強くなっていきたいと思う。しっかりと前を向いて次の試合に向けて頑張っていきたい。

(ワイルドカードに向けての修正点とフォーカスすることは?)

永友:アタックという部分でこだわりを持ってしっかりと修正をしていかなければならないと思っている。もう一つはディシプリンのところをしっかりと立て直していく。一方、今年も今日先発のSH天野をはじめ若い選手が非常によくチャレンジしてくれている。若い力も含めながらターゲットはもちろん日本選手権、そこに向けて頑張っていきたいと思う。



【トヨタ自動車ヴェルブリッツ 廣瀬佳司 監督】
最終節の今日の試合は、1点差でもいいので必ず勝って6位を確保しようという強い気持ちで臨んだ。厳しい試合だったが、よくディフェンスし勝ち切ってくれた。前半は準備してきたことができたし、積極的にボールを動かすことができ、いい立ち上りだと思っていたが、後半はボールが継続できなかったり、攻めどころで反則を犯してしまったりしてディフェンスの時間が長かったが、選手たちはよく頑張ってくれたと思う。最後3連勝できたので、このいい流れでワイルドカード、日本選手権に向けて頑張っていきたい。

【トヨタ自動車ヴェルブリッツ 上野隆太 キャプテン】
接戦になると予想していた通り、タイトなゲームであった。前半は自分たちがゲームをコントロールできスコアを重ねられたことは良かったと思う。後半は自分たちのミスから自陣でディフェンスする時間が長かったが、しっかり守り切ることができた。次のワイルドカードからはトーナメントの一発勝負なので、一戦一戦を大事に戦っていきたい。個人的には、地元の西京極で勝利できたことをうれしく思う。

(3連勝については?)

廣瀬:セカンドステージが始まって4連敗していたが、内容的にはそんなに悲観的になっていなかった。やはりゲームの綾の部分でトップ4のチームとは差があった。それはゲームの流れをどう変えることができるかという力。この差を感じていたので、何とかこの部分でみんながまとまれば結果を残せるのではないかと思ってやってきた。最近リーダーを中心にしっかりできるようになってきた。これが3連勝につながっていると思う。

(SOマッキンタイアー選手の欠場の影響は?)

廣瀬:マッキンタイアーはケガで離脱している。その穴は文字が十分埋めてくれていると思う。彼は、練習でもリーダーシップをとってくれている。この3試合で非常に伸びたし、今日のゲームコントロールも非常に良かった。本日のMVPに選ばれてよかった。




[敬称略]

(記事:高橋茂治 写真:小巻真司 広報担当:酒井弘達)