ジャパンラグビー トップリーグ2013-2014

 


1stステージ 第5節 プールB マッチ・会見サマリー
(花園)

10月5日(土) 12:00Kick Off
21 -  7
14 - 12
近鉄ライナーズ
35
リコーブラックラムズ
19

◎ 近鉄ライナーズ vs リコーブラックラムズ マッチ・サマリー
 ファーストステージ第5節を終え、ここまで1勝3敗勝ち点7で6位に甘んじる近鉄、対する1勝2敗1分勝点8で5位のリコー、互いにセカンドステージに向けプールBの4位以上を目指し負けられない試合が始まる。

 前半、リコーのキックオフで試合が開始。リコーは開始早々の近鉄の反則で得たイージーなPGを不成功、先制の機会を逸する。しかし、10分、カウヘンガが近鉄ディフェンスを突破し、SO河野がラインの裏側へキック、№8ブロードハーストがインゴールで押さえトライ、FBダニエルのGも決まり0-7とリコーが先手をとり試合が動き出す。近鉄は、ラインアウトが不安定でセットからの攻撃が組み立てられず、ラック・モールでもリコーに接点を支配されるが、FW・BKがタックルを受けながらも一歩ずつ前に出だすと、ウォーターブレイク後の22分、PKからラインアウト、G前モールに持ち込んでFL6番天満が体を回転させトライ、SO重光のGも決まり7-7と追いつく。この後、両チームとも決め手を欠く中、近鉄はテンポの速い攻撃を続け、34分、30m左中間ラックから出た球をSO重光がミスマッチを見逃さずリコーディフェンスの裏に出、フォローした№8サモに繋ぎ中央にトライを挙げ、14-7と逆転。近鉄は攻撃のリズムがかみ合いだし、前半終了直前の38分にもG前ラインアウトからモールを押し込み、HO2番吉田がトライを奪い、21-7の近鉄リードで前半を折り返す。

 後半、先取したのはリードしている近鉄、開始早々の2分、ゴール直前ラックから№8サモがリコー、ディフェンスの真ん中を抜け、この試合2本目のトライで28-7とリードを拡げる。流れを変えたいリコーは後半の中盤にかけ次々とリザーブ選手を投入し挽回を図り、25分にはペナルティートライを得、28-14と詰め寄る。一方、もう1本トライを奪いセーフティーリードとしたい近鉄は、キックオフからリコーのラックのこぼれ球を途中交代のSH金からWTBギアに繋ぎ、ギアがファーストタッチでトライを決め35-14と突き放しにかかる。負けられないリコーは終盤32分、近鉄ゴール前5m右中間で得たPKからLOカウヘンガが速攻し、近鉄ディフェンスを引きずりながらトライを返し35-19と追いすがるが、時すでに遅く、近鉄が逃げ切った。

 リコーは前半にCTBフルーティーが交替し攻撃の起点を失い痛い敗戦、残り2試合に4位以内を賭ける。近鉄は暫定4位に浮上するが密集での反則が課題の一戦であった。MOMには、随所にボールに絡み、勝利に貢献した近鉄14番坂本和城が選ばれた。










◎ 会見サマリー
【リコーブラックラムズ 神鳥裕之 監督】
 我々として今日の試合は、勝たないといけない覚悟の試合だった。前半早々にトライが獲れてこれからが自分達の時間にしていきたいと思ったところでリズムが作れず悪い流れになり、それを最後まで変えることが出来なかったことが今日の敗因。最後の最後まで諦めないことをチームに伝えたので、あと2つ勝って望みを繋げたい。

【リコーブラックラムズ 野口真寛 ゲームキャプテン】
 今日は全体的にディフェンスが甘く、近鉄の食い込む攻めに失点を防ぐことが出来なかった。相手陣に入ってからの要所で、ミスが目立ってしまった試合だった。

(東芝戦は3名の外人フォワード選手を起用したが、今日は戦い方を変えたのか?)
神鳥:今日はコンディションの問題で元気なのは、リキとマイケルしかいなかった、リキも途中ケガで交代したが、今日はこれがベストと考えていた。



【近鉄ライナーズ 前田隆介 監督】
 最初の10~20分位、ここ数試合のリプレイを観ているようで最悪のスタートだった。前半の途中からカムバックしてトライを効率良く獲れるようになった、後半からは、我々のプラン通りのイメージが掴めたと思う。課題は沢山あるが、一週間空いて上位にいるチームにぶつかって行きたい。

【近鉄ライナーズ 森田尚希 ゲームキャプテン】
 立ち上がりが悪く、ずるずると行きそうだったが、早くチームで修正出来て、ライナーズのラグビーが出来た、今までとの違いは攻め込んで得点を獲ることができたことが収穫だと思う。ペナルティが多いので、これからの上位陣とは、ロースコアーとなると思うので、この点を課題として修正したい。

(ホームゲームでの試合、中井選手の思いも改めて…?)
森田:やはり花園は特別な場所で負けが込んでいるので、仕切り直していこうと言っていた。春先から「中井のために」と言ってきて、残念な試合が多かったが、今日は中井にも安心してもらえる試合だったと思う

(イエロメからフェアバンクスに替えたのは予定通りか?)
前田:予定通りだ。ケガが長引いてゲームからも離れていたが、前半からランニングを含めて良い楔を打ってくれたし、予定通りの仕事をしてくれた。




[敬称略]
(記事:蜷川善夫、山林右二、玉川育夫 写真:柳元啓志 広報担当:村島博)