ジャパンラグビー トップリーグ2013-2014

 


1stステージ 第3節 プールA マッチ・会見サマリー
(長居)

9月14日(土) 19:00Kick Off
24 -  3
24 -  0
神戸製鋼コベルコスティーラーズ
48
NTTドコモレッドハリケーンズ
3

◎ 神戸製鋼コベルコスティーラーズ VS NTTドコモレッドハリケーンズ マッチ・サマリー
 今シーズン2節を終え、プールA全勝の両チーム。昨シーズン3位の神戸製鋼は、選手層の厚さ、フィットネスの向上など、一方NTTドコモは南アフリカ代表のFBフイルヨーンが加入したことによる戦力の向上が、今までの勝点に繋がっている。

 前半、NTTドコモのキックオフで試合開始の早々、神戸製鋼がラックでハンドの反則を犯すと、NTTドコモは40m右中間からFBフイルヨーンがPGを決め、0-3と先制し試合が動き始める。神戸製鋼は、慌てることなくディフェンスから徐々にプレッシャーをかけるが、NTTドコモもキックでエリアを挽回し、こう着状態が続く中、14分、10mL左中間スクラムから右展開、右WTB中濱からのリターンパスからこぼれたボールをアウトサイドセンター⑬フーリーがすくい上げ右中間にトライ。22分にもラインアウトからの展開で、インサイドセンター⑫ウィングがラインブレイク⑬フーリーがタックルを振り切り右隅にトライ、12-3と引き離しにかかる。神戸はこの後、32分にもNTTドコモゴール前でのノックオンを見逃さず、トップリーグ初先発の右プロップ③山崎がトライ、36分には、こぼれ球を⑭中濱が足にかけ⑫ウイングが拾い、⑬フーリーとのクロスが決まって、この試合3本目のトライ。24-3と大量リードで前半を折り返す。神戸製鋼の『ムービングラグビー』で前半の40分はあっという間に終了した。NTTドコモはライアウトのミスなどが目立ち開幕からの2ゲームとは勝手が違う試合運びの感が覗えた。

 後半、NTTドコモはFBフイルヨーンを中心とした攻撃に反撃の期待がかかるが、得点を挙げたのは神戸製鋼、6分にSH⑨猿渡の着実なセービングで自陣から繋いで最後は左LO④清水がトライ、14分には途中交替のPR⑱山下が着実なプレーでトライをあげ、36-3と大きくリードを拡げる。NTTドコモも新加入の22番シレリ・ボンボを出場させ巻き返しを図るべく、再三ゴール前まで迫るが、神戸製鋼の整備されたディフェンスは最後までフィットネスが衰えない。神戸製鋼はNTTドコモのゴール前での攻撃を抑え切り、48-3の大差で勝利、勝ち点5を加え、総勝点を14とした。

 終わってみると、神戸製鋼の強さが際立って見えた関西ダービーであった。
 MOMには、この試合3トライを挙げた神戸製鋼アウトサイドセンター13番ジャック・フーリーが選ばれた。














◎ 会見サマリー
【NTTドコモレッドハリケーンズ 下津正博 ヘッドコーチ】
 多くの方に集まっていただき、そんな状況でゲームが出来てうれしい、選手もそうだと思う。1節、2節と勝利し、自信をつけてのぞんだが100%の力を出せず、この結果に終わった。選手はよく頑張っていた、責任はすべて私にある。1週間あくので8トライとられた原因にフォーカスして、いい準備をして次にのぞみたい。

【NTTドコモレッドハリケーンズ 吉岡宏樹 キャプテン】
 初めて大阪でゲームができてよかった。試合は、神戸製鋼の強さに受けてしまい、もっとチャレンジャーらしく、またミスを少なくしていかなければならない。1stステージで上位に上がるために頑張っていきたい。

(100%の力が出せなかった原因は?)
下津:序盤にミスが多く、セットプレー、特にラインアウトから仕掛けたかったがそれができなかった。



【神戸製鋼コベルコスティーラーズ 苑田右ニ ヘッドコーチ】
 大阪での初めてのゲーム、前節の九電戦の反省をふまえていい練習ができ、特にボールを動かすことに重点を置いてのぞんだ、それが今日の結果につながった。前半はBKが連携してボールを動かして活躍してくれ、後半はFWがオフロードでつないでトライをとってくれたことがうれしい。

【神戸製鋼コベルコスティーラーズ 正面健司 バイスキャプテン】
 前節の前半はゲームの入りが悪かったが、今日はそれが良くて楽になった。また、後半はしっかりと走り勝てた。

(前節から大幅にメンバーを替えたのは?)
苑田:パスカ、猿渡が怪我から復帰してきたし、森田はボールを動かす目的で、中濱は非常に調子がいいので使った、現時点でいいプレーをしている選手を選んでいる。

(メンバーは固定するのとどちらが良いか?)
苑田:固定するにこしたことはないが、シーズンは長く、まず4位以内に入って次のステージに進まなければならない。その目標達成には、まず現時点でいいメンバーを選びコミュニケーションをしっかり取って数をこなしていく必要がある。

(ボールを動かすために重点的に取り組んだことは?)
苑田:キーワードは3つ、リレントレス(容赦しない、不屈の等の意味)、アグレッシブアタック、レッグドライブ。NTTは6番、8番がジャッカルが上手いので彼らにボールを渡さないこと、1対1で負けないことが重要だった。今日はFWとBKのつながりで空いたスペースにボールを運び、いいランナーに走らせることができた。

(サントリーがNECに負けたが?)
苑田:自分は他のゲームは一切観ていない、「我々は何をしなければならないか」が重要で、目の前の相手に勝つことだけに集中している。




[敬称略]
(記事:蜷川善夫、山林右二、北畑幸二 写真:長谷川昭男 広報担当:村島博)