ジャパンラグビートップリーグ2013-2014
1stステージ第1節プールB マッチ・会見サマリー（キンチョウスタジアム）

８月３１日（土）　１７：００Kick Off
	20 - 21 18 - 7
ヤマハ発動機ジュビロ 38		クボタスピアーズ 28

◎ ヤマハ発動機ジュビロ VS クボタスピアーズ　マッチ・サマリー
リーグ戦が新方式となったトップリーグ2013-2014、1stステージの関西地区での開幕戦はプールB、昨シーズン第6位のヤマハ発動機と2010シーズン以来3年ぶりにトップリーグに復帰したクボタとの戦い。試合は、時折小雨が降るが非常に蒸し暑く、さらに台風並みの強風の吹くキンチョウスタジアムにおいて、ヤマハ発動機のキックオフで開始された。　先制したのはクボタ、開始早々の前半1分にゴール前5メートルの右ラインアウトからモールを押し込み、最後はFL⑦フィリペが右隅に押さえた (0-7) 。　しかしヤマハ発動機も直後の前半4分、ゴール前25ｍの左中間ラックから右に展開し、SO⑩太田尾のキックをキャッチした右WTB⑭田中が右隅に押さえ(5-7)、10分にはゴール前10ｍ右中間ラックから右に展開し、FB⑮五郎丸の巧みなパスを受けた右WTB⑭田中が右中間に連続してトライをあげて逆転に成功した (10-7) 。さらにヤマハ発動機は前半21分にFWがゴール前20ｍの左ラインアウトモールを押し込み、左LO④大戸が左隅にトライ (17-7) 。このまま試合が一方的になるかと思われた前半29分、クボタはハーフウェイ付近でFL⑥マテンガがターンオーバーで奪ったボールを右に展開、さらにバックスを中心にラックを連取し、ゴール前22ｍのポイントから右に展開して、SH⑨井上の右中間トライ(ゴール)、17-14として逆襲を開始した。34分にはヤマハ発動機がPGを決めたが、クボタは前半終了間際にFWがゴール前で15フェーズにも及ぶ連続攻撃でボールを確保し、最後はSO⑩高橋がポスト下にトライ、ゴールも成功して20-21とクボタが逆転して前半を終了した。　後半は風上に立ったヤマハ発動機の一方的なペース。FWがスクラムで執拗にクボタにプレッシャーをかけ、BKは大きくボールを動かす。ヤマハ発動機は後半2分、13分にFW、BK一体となってトライを奪い(32-21)、さらに21分、26分にはFB⑮五郎丸が確実にPGを決めて加点した (38-21) 。一方のクボタは風下のため、エリアを獲得できず、後半30分にハーフウェイ右中間ラックからSH⑨井上が抜け出して、寄りついたSO⑩高橋にショートパス、高橋が約40ｍを駆け抜けてトライをあげ、一矢を報いるに留まった (38-28) 。　クボタは善戦したが、反則の多さとハンドリング・エラーで自滅した。しかし、要所での連続攻撃はヤマハ発動機相手にも有効であったので、ぜひ短所は修正し、長所は積極的に活かすようにして、これからのゲームで上位チームに立ち向かってほしい。　MOMは、強力FWの核として、ひたむきにプレイし続けたヤマハ発動機④大戸裕矢に贈られた。

◎ 会見サマリー
【クボタスピアーズ　石倉俊二　監督】　長居キンチョウスタジアム関係者の皆様そしてヤマハ発動機の皆様にいい試合が出来たことに感謝申し上げます。試合には負けたが、チャレンジャーらしく最初から飛ばし80分間頑張って戦った。4トライで勝点1を獲れたことは良かったが、ミスとペナルティーで相手に付け込まれてトライを獲られたところは残念だ。しかし、3期ぶりにトップリーグに戻り自信がついた試合だった、来週からまた頑張りたい。
【クボタスピラーズ　今野達朗　キャプテン】　挑戦者の立場でありながらミスが多くこれでは上位には勝てないと思った。しかし、試合には負けたが勝点も獲れたし、また来週から頑張りたい。
（やってみて通用するところと、通用しないと思ったところは？）
今野：アタックは継続してトライも獲れて良く出来たと思う、良くなかったところは、ミスが多かったことと、ディフェンスが淡泊だったところだったと思う。
（3期ぶりで今日は大阪本社の関係者も多かったが、会社としての役割も変わってきているように思う。その点、アピール出来たか・・・？）
石倉：大阪本社では、各セクション挙げてラグビーを社のメインスポーツとして応援してもらっている。バックアップもしてくれているので会社に感謝しているし、試合に勝って恩返しをしようと思っている。

【ヤマハ発動機ジュビロ　清宮克幸　監督】　開幕戦に勝利出来て、嬉しく思う。ただし、選手達が少し硬くなったところがあり、特に、前半の風下の戦い方を少し改善しないといけないと思った。後半は、ゲームを支配して危なげなかったが、反省点はやはりあるので、次戦には修正したい。
【ヤマハ発動機ジュビロ　三村勇飛丸　キャプテン】　緒戦のトップリーグ、勝てて嬉しく思う。しかし、自分達のラグビーが全部出せなかった。良いところもあったが、修正して再スタートのつもりで次のリコー戦に向けて頑張りたい。
（風が強烈だったが前半のスコアーは想定内だったか・・・？）
清宮：相当の風だったが、点差のアドバンテージはカバー出来ると思っていた。戦い方はまだ途上のチームの試合だったと思うし、賢くない戦い方だった。
（堀江、山本のルーキーをスタメンから起用したが評価は・・・？）
清宮：堀江はコンタクトプレーではトップレベルで十分通用する、細かいスキルが身につけば素晴らしい選手になると思う。山本もセットでいい動きをしていたので良かったと思う。

［敬称略］ 2013/9/9 クボタスピアーズ　今野キャプテンの名前を誤って記載しておりました。訂正すると共に、深くお詫びいたします。
（記事：石川悟、玉川育夫　写真：柳元啓志　広報担当：村島博)