ラグビーマガジンCUP関西ミニ・ラグビー交流大会2010

 


ラグビーマガジンCUP関西ミニ・ラグビー交流大会2010レポート

関西ラグビーフットボール協会
普及育成委員会 北畑 幸二

 10月17日(日)、滋賀県のパナソニック株式会社ホームプライアンス社「エコふれあい広場」をお借りして、関西地区のラグビースクール高学年24チーム439名が参加し開催されました。天候、グランド状態とも申し分のない条件で、日ごろの練習の成果を充分に発揮してくれることと関係者も期待を寄せるなか、それを裏切ることなく本当に素晴らしいゲームを展開してくれました。

 昨年度は、県の大会と重なって不参加であった兵庫県勢の活躍が目ざましく、それに大阪、京都勢が絡む形で奮闘して大会を引き締め、地元に数チームしかなく胸を借りに来た(と指導者は言っておられた)香川県のチームが大いに盛り上げてくれました。 また、女子選手の参加も数名ありましたが、非常にセンス、身体能力が高く、男子相手のコンタクトでも倒れない、状況判断もよく前が開いていると見るや、すかさずピックアンドゴーで攻めていく積極性、将来の女子ラグビーで活躍してくれそうな人材もいて、2016年リオデジャネイロ・オリンピック7人制ラグビー競技にむけ楽しみが増えそうでした。

 ひとところの勝つためのつまらないラグビーが影をひそめ、「ボールを大きく動かし立ってつなぐ意識が高く、デフェンスは低いタックル、そしてブレイクダウンでの激しさ、ここでもボールをお互いに殺さない、タイミングよくボールが出てくる、また選手がすばやく動く」まさに小学生に求められるランニング、ハンドリングラグビーが随所に観られたことは、我々関係者、指導者それに子どもたちにとって素晴らしい至福の時間を共有できたと思っています。また、勝敗を分けたのは、パワーでもチームスキルでもなく、下のボールやイーブンボールへの反応が相手より少し早かったり、経験といった差であって、これは埋めることのできないものではありません、指導者の方たちが、子どもたちにいかに気づかせ、意識させるかで解決できるものと確信しました。
 しかしながら残念なことに危険なプレー、スクラムのコントロール等、選手の安全に係わる場面でレフリングが甘かった点がありました。子どもたちのプレーの質が向上していくなかで、レフリングのそれが取り残されることはあってはならないことです。 ここを如何に解決するかが大きな課題になり、今後、レフリー講習会等の開催の必要性を感じました。
 また今大会では有難いことにエントリーチームが45チームと募集の24チームを大きく上回りました。抽選で定数に絞り込まざるを得ませんでしたが、関係者の総意として、やはり「エントリーしてくれた全チームにゲームをさせてあげたかった」ということで悔いが残りました。次回は何とか知恵を絞って皆様の期待に答えるような大会を目指したいと思っております。

 最後にご共催いただいた、株式会社ベースボール・マガジン社、協賛の株式会社吉野家、株式会社カンタベリーオブニュージーランドジャパンの各社様に感謝申し上げるとともに企画、準備、運営と長期にわたりご協力いただきました、地元の滋賀県協会、それに関西協会普及育成委員の方お疲れ様でした。
 だれもいなくなったグランドから各々、車やバイクにまたがって去っていく時の大会役員の笑顔がゲームを終えた子どもたちに劣らず素晴らしかったことをお伝えしてレポートを終わります。